国道317号線                 

①快適さ→★★★★★(全て橋で渡ることができるし、一般道部分も全線で走りやすい)
②退屈度→★★★★(瀬戸内海の島巡りをしながら本州~四国を渡ることができます)
③整備度→★★★★(基本的に2車線ですが、端部に狭路みたいなものは残っています)
④景色→★★★★★(海の景色を満喫できるコースです)
⑤施設→★★★(コンビニ・GSなどは若干少なめで注意が必要)
⑥観光地→
★★★★★(この道路自体が観光名所です) 
総合評価点
88
正規区間 起点 愛媛県松山市(市役所前) 終点 広島県尾道市(尾道大橋入口) 98.5km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 起点~愛媛県松山市(勝山)⇒国道11号線 1.1km ▲1.1km 97.4km
終点側 なし 0.0km
重複区間
単独キロ  
上位 なし 0.0km 97.4km
下位 なし 0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 愛媛県今治市(大浦港[四国本土]~下田水港[大島])
 しまなみ海道の来島海峡大橋の区間で、道路で迂回すると11.4km
 今治港から下田水港まではフェリーがありましたが2013年8月から休止中
0.0km
愛媛県今治市(宮窪港[大島]~尾浦港[伯方島])
 しまなみ海道の大島大橋の区間で、道路で迂回すると11.6km
 この区間は現在もフェリーが運航(所要20分)
愛媛県今治市(伊方港[伯方島]~瀬戸港[大三島])
 しまなみ海道の大三島橋の区間で、道路で迂回すると13.6km
愛媛県今治市(井口港[大三島])~広島県尾道市(垂水港[生口島])
 しまなみ海道の多々羅大橋の区間で、道路で迂回すると14.0km
広島県尾道市(赤崎港[生口島]~金山港[因島])
 しまなみ海道の生口橋の区間で、道路で迂回すると2.8km
 この区間は現在もフェリーが就航(所要4分)
広島県尾道市(重井[因島]~道越[向島])
 しまなみ海道の因島大橋の区間で、道路で迂回すると15.0km
広島県尾道市(向島町[向島]~尾道本町[本州本土])
 ここは早くから尾道大橋(現在は無料)があり、すぐ横にしまなみ海道の新尾道大橋がある。
本線に並行する
主なバイパス  
西瀬戸自動車道(有料)
[通称:しまなみ海道]
愛媛県今治市(今治IC)~広島県尾道市(西瀬戸尾道IC) 59.4km
 路線を通る全ての島を橋でつないだ本四連絡道の1つ。全線開通しているが山陽道・松山道へはまだ繋がっていない。
経由地 愛媛県 松山市・今治市   
広島県 尾道市
道の駅 (1)よしうみいきいき館(愛媛県今治市)【愛媛-19】
(2)伯方S・Cパーク(愛媛県今治市)【愛媛-13】
(3)今治市多々羅しまなみ公園(愛媛県今治市)【愛媛-14】
(4)しまなみの駅御島(愛媛県今治市)【愛媛-15】⇒大三島の井口港端部から県道21号線で5kmにある
接続国道・高速道 【愛媛県松山市】国道11号線(大洲・宇和島方面/新居浜・高松方面)
【愛媛県今治市】国道196号線(西条方面/松山方面)
【広島県尾道市】国道2号線(福山・岡山方面/三原・広島方面)

●実走レポート(2013年2月 終点⇒起点への逆行) 
この317号線は本四連絡ルートの3番目になる路線で、一番最初に開通した瀬戸大橋から遅れること14年、1999年に全部の島が1つにつながりました。私もかねてから走りたかった路線の1つですが、橋の通行料にしてもフェリーの航走料にしても結構お金がかかるし、場所も関西からだと一番遠い位置なので、なかなか行く機会がありませんでした。しかし、日本全土の調査のお仕事で高速代やフェリー代は経費処理できるので、四国の調査に行くついでに317号線を制覇しようと思ったわけです。
初めて行くので、全部の島に立ち寄って、一般道を走りきることにしました。一部は西瀬戸自動車道(=しまなみ海道)の橋を利用していますが、端部がフェリーで渡れるものは記念にフェリーも使わせていただきました。しまなみ海道を通しで走った分の写真などはまた後日にアップします。
しまなみ海道そのものが観光スポットになっているので、少しコメントしますが、他の本四連絡ルートと違うのは自動車専用道路でありながら、橋の部分だけは歩道があり、原付・自転車・歩行者も渡れます。各橋の料金は無人の料金箱があるようです。歩行者は無料で渡れます。陸路はほとんど317号線の一般道部分を使います。だから結構島々にレンタサイクルの店などもありました。陸路には自転車用の標識や道路ペイントもあり、迷わないようにしてくれています。
尾道の起点部分に行く時から、最初の向島は間近に見えています。尾道駅前から5分くらいのフェリーもあるようですが、最初に渡る尾道大橋はそれより少し東の福山寄りにあります。私が渡った時はまだ150円取られましたが、2ヶ月後には無料になるようです。向島と次の因島は橋ができる前から人が多く住んでいた町で、今でこそ全部尾道市になっていますが、かつては因島だけで因島市となっていたぐらいです。向島から因島には一旦高速のインターに戻って因島大橋でないと越えることができません。この因島大橋はかなり遠くにある呉~三原の185号線からでも見える橋です。
因島から生口島に渡る生口橋は短めなのですが、ここは国道端部を結ぶフェリーもまだ現役で活躍し、しかも橋より通行料が安いらしいので使わせていただきました。所要時間はたったの5分。料金も同乗者がなければ200円。割と大きめの船なので普通車なら5~6台は運べます。
次の大三島に渡ると愛媛県で、この県境を越える多々羅大橋は使わないと渡ることができません。かつてあったフェリーは既に廃止になっています。来島海峡大橋と同じで最後に開通した橋の1つです。多々羅大橋の愛媛県側に最初の道の駅がありました。その次の伯方島に渡る橋は短めの大三島橋でこれは瀬戸大橋や大鳴門橋より早く開通している橋です。
伯方島にも道の駅が高速インターのところにあり、次の伯方・大島大橋は長さ的には1000mに少し足りないくらいですが、ここも国道の端部を結ぶフェリーが現存しています。こっちは20分かかり航走料金は明らかにフェリーの方が高い1,110円なんですが、たまたま時間が合っていたのと、高速インターまで戻るのが面倒くさいので記念に乗せていただきました。しかし、このフェリーはすごい。車が1台しか入らないので、入る時にバックで入らないと出るときに困るような船でした。このフェリーは廃止できないのは、途中でしまなみ海道から外れた島に立ち寄るためです。
最後の島めぐりになる大島は島を縦断するようなルートなのであっという間に端部に着きますが、来島海峡大橋の三連がきれいに一望できるスポットがあります。高速インターは端部から近い場所にあるので、来島海峡大橋で渡りましたが、実は国道端部のフェリーはないのですが、四国本土に行くフェリーはあります。しかも橋の半分以下の航走料なので、時間的に余裕のある人なら船から三連吊り橋を眺めることもできるでしょう。
今治市内は端部の1kmほどは港町の狭路ですが、あとは普通に走れる道です。196号線と交差すると、松山に向けて山の中を縦断します。峠にある2.8kmの水ヶ岳トンネルを境に下り坂になり、奥道後温泉・道後温泉の脇をかすめながら松山市内に入り、11号線と交差して終了になります。 

●沿線フォトギャラリー
★一般道区間(=本線)
1→2号線の尾道バイパスでない方を走ると317号線の分岐になる尾道大橋入口交差点があります。右手には渡る向島が大きく見えています。 2→尾道大橋はしまなみ海道の建設前から有料道路として存在していました。右側に見える橋がしまなみ海道の新尾道大橋です。 3→普通車で150円の料金を取っていましたが、2013年春に無料になりました。
4→向島は本土に近い島で結構住宅街が多いです。 5→しまなみ海道の向島ICです。この島にはここしか出入口がないので後でここまで戻る予定です。 6→この辺りが向島の端部のようです。
7→ここは因島の端部です。ここから国道が始まります。 8→しまなみ海道は橋の部分は自転車・歩行者も渡れるので陸側にそれぞれの入口があります。 9→「瀬戸田」というのは隣の生口島の町、「土生」はこの因島の反対側の町です。
10→因島の北側は海沿いを走ります。 11→因島はしまなみ海道のインターが二つあって、こちらは本州方面に行く方の因島北ICへの分岐です。 12→因島にあるトンネルですが、幅があまりないので、標識のように自転車・歩行者がいたら結構やっかいです。
13→正面に見えるのがしまなみ海道の生口橋です。因島南ICもここにあります。 14・15→生口島方面へのフェリー乗り場になる端部です。この区間だけ看板のように橋の通行料よりフェリー航走料の方が安いです。
16→向こうに見える島が目標で、所要時間は5分です。 17→安いのでせっかくの記念に5分のフェリーを乗りました。生口島は左に曲がって東海岸を走ります。 18→岩城島という島にも5分くらいで渡るフェリーがあります。こちらの料金は結構高いです。
19→「垂水」というのが生口島の317号線の端部になります。 20→この標識のように生口島も2つのインターがあって、本州方向と四国方向に使い分けています。 21→しまなみ海道の多々羅大橋の下をくぐります。
22→ここが317号線の端部で、標識のように先は広島県道81号線です。 23→大三島側端部はかつてのフェリーの名残みたいなものがありました。ここから愛媛県になります。 24→大三島も東側の海岸線を走るルートをとります。
25・26→大三島はインターが1つで本州・四国の両方に行けます。 27→317号線は路側のラインが青と白のストライプになっているものがありますが、これは自転車でしまなみ海道を走る人のための目印みたいです。
28→大三島の瀬戸港でここからかつては伯方島へのフェリーがありました。ここが317号線の端部です。 29→伯方島の伊方港にもフェリー乗り場の跡地があります。たぶん5分くらいの乗船時間で行けると思います。 30→ここが伯方島の端部で、この島は西海岸のルートになっています。
31→大三島橋を渡ったしまなみ海道の下を越えます。 32→伯方島のインターも1つです。 33→伯方島には道の駅もあります。駐車場が広くビーチもあります。
34→「木浦」は317号線端部を越えた町です。 35→しまなみ海道の大島大橋の下を越えます。 36→木浦の手前の尾浦という町が伯方島の端部で、港に行く道が狭路になっています。
37・38→伯方島~大島は途中に鵜島という島に立ち寄るのでフェリーが現役で活躍しています。
車を入れる時に「バックで入れて下さい」と言われて入れましたが、1台しか積めません。2台あれば「橋を使って下さい」と言われるのでしょうか?
39→大島はインターが2つあり、本州側(大島北IC)と四国側(大島南IC)に分かれています。
40→「下田水港」というのが大島の端部になります。 41→一般道区間は全体的に空いています。行楽シーズンならそうもいかないかもしれません。 42→ここが大島南ICで四国へはここから行きます。
43→正面が下田水港の終点です。三連の来島海峡大橋が一望でき圧巻の風景です。 44→ここから四国へのフェリーはありますが、国道の端部を結ぶのではなく今治港に行く船です。航走料は800円なので橋の半分です。 45→今治側の端部です。この附近だけは狭路になっていました。
46→すぐに2車線の道になります。 47→この今治北ICが四国側の玄関になります。 48→四国に上陸してからでもまだ終点まで50km近くあります。
49→いよ小松(=196号線方面)はこのまま直進しますが、317号線はここから内陸に入ります。 50→今治市の片山交差点で196号線と交差します。 51→ここでは行き先が「松山」ではなく「道後」になっています。確かに市外中心部に行くまでに道後温泉を通るからでしょう。
52→317号線では一番長い水ヶ岳トンネルで2804mもあります。四国の国道だけで見ればトップ5に入るでしょう。 53→奥道後の温泉街を抜けてさらに下っていきます。 54→終点の勝山交差点ではすっかり日が暮れてしまいました。
★西瀬戸自動車道(しまなみ海道)区間(これは一部しか通っていません)
 
55・56→1983年に開通した因島大橋は長さ1270mで関門橋より長い吊り橋です。本州側のかなり遠くからでも見ることができます。  
57・58→1999年に開通した多々羅大橋は日本では一番、世界でも2番目に長い斜張橋で長さ1480mもあります。 59→大三島橋は1979年にしまなみ海道部分として初めてできた橋で長さは328mのアーチ橋です。
 
60・61→1999年に開通した来島海峡大橋は世界初の三連吊り橋で、三つの橋を併せると4105mにもなります。三つのうちの四国に近い第三大橋が1570mで、明石海峡大橋、北備讃瀬戸大橋に次ぐ3番目に長い吊り橋となっています。