国道421号線

[レポート・写真は2005年走行時ですが、石榑トンネル開通後としての評価にしています]
①快適さ→★★★★(起点と終点付近は交通量が多めですが、狭路がほとんどなくなっています)
②退屈度→★★★(滋賀県のトンネルまでの道は少し変化がありますが、あとは単調です)
③整備度→★★★★(4.2kmの石榑トンネル開通の影響は大きいです)
④景色→★★★(森林浴的なドライブはできるものの旧道の石榑峠ほど登らないので眺望は悪い)
⑤施設→★★★(八日市の市街地を過ぎるといなべまでほとんど何もなし)
⑥観光地→★★(紅葉で有名な永源寺ぐらいでしょうか…)
総合評価点
56
正規区間 起点 三重県桑名市(浅川) 終点 滋賀県近江八幡市(友定町) 62.1km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 なし 0.0km 62.1km
終点側 なし    0.0km
重複区間
単独キロ  
上位 国道258号線⇒三重県桑名市(上野~西別所IC) 1.4km ▲1.4km 60.7km
下位 なし 0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
  特になし (石榑トンネル開通と同時に旧道は国道指定から外れ、三重県側の石榑ブロックを含む道は廃道になりました)  
経由地 三重県 桑名市・東員町・いなべ市
滋賀県 東近江市・近江八幡市
道の駅 なし
接続国道・高速道 【三重県桑名市】国道1号線(名古屋・豊橋方面/四日市・大津方面) 国道258号線(養老・大垣方面)
           東名阪道(桑名IC)
【三重県いなべ市】国道306号線(彦根方面/亀山・津方面) 国道365号線(関ヶ原・木之本方面/四日市方面)
【滋賀県東近江市】国道307号線(多賀・彦根方面/甲賀・枚方方面) 名神高速(八日市IC)
【滋賀県近江八幡市】国道8号線(大津・京都方面/米原・敦賀・福井方面)

●実走レポート(2005年8月 終点⇒起点への逆行) 
 通称八風街道と言われるこの国道は、滋賀県から三重県に抜ける5ルートのうちの1つ(残りの4つは新名神,1号線,306号線,477号線)で、酷道好きでは全国的に有名です。なぜか?というと、鈴鹿越えで石榑峠という場所を通るのですが、この三重県側が狭い区間で大型車を通さないために、巨大コンクリートのブロックでバリケートをして幅2.0m以上はどうやっても通れないようになっているためなのです。私から言わせれば、国道308号線の暗峠の方がはるかに狭くてきつい坂と思うのですが、なぜここまでブロックするのでしょうか?5ルートの中では最難関です。
 スタートは近江八幡市郊外の8号線の分岐になり、八日市市から東近江市と名前を変えた市街地を抜けるまでは、普通の生活道路です。横に走る近江鉄道は電車でありながら、ローカル色漂う鉄道です。国道307号線の交差点を過ぎると、先ほどまであれだけ走っていた車がほとんど無くなります。まだ道は広いのですが、ほとんど車は走っていません。しかも早くも幅2m以上の車・2t車以上は通行止としきりに警告しており、この先はどうなるのか?という不安をあおりたてるような感じです。永源寺ダムを過ぎると道は狭路+峠道となりますが、幾度と無く峠道をクリアしてきた私にとってみれば、普通の山道で舗装状態も良くさくっと県境まで走ることができました。そして三重県に入ったところにある例のバリケートがありました。私が乗っている車は5ナンバーの普通車ですが、ミラーを折りたたまないと、こする可能性があるくらいの幅です。3ナンバー車は明らかにきついでしょう。ワンボックスカーは通ることはできません。数キロの急な下り道は簡易コンクリート舗装なのでかなり荒れていました。そして下りきったところにもう1つのバリケートがあります。ここまで規制に徹底しているところも珍しいです。このバリケート区間を過ぎるとあとは快適なドライブルートで、桑名市街までサクッと行くことができました。
 2008年9月に地滑りで三重県側の狭路区間が通行止になり、この峠道を廃道にして3年後に4,157mの石榑トンネルを開通させました。近畿の無料国道トンネルでは最長となります。(有料ならより長いもので箕面トンネル,阪奈トンネル,宇治トンネルがあります)滋賀県と三重県北部を直結する路線で、1号線,新名神に続く3番目に通年走行ができる路線ができました。逆にこの路線が酷道と呼ばれる部分がなくなったのは少し残念なところもあります。旧道の滋賀県側は鈴鹿山系への登山客のために残されています。

●沿線フォトギャラリー
1→国道8号線からの分岐になる友定町交差点です。方向表示は「東近江」としか書いてなく、三重県に抜けられることが全くわからなくしています。(今は不明) 2→右側に並行しているのはローカル私鉄の近江鉄道です。 3→「八風街道」というのがこの国道の通称名みたいなものです。ここでは方向表示で「いなべ」と明記しています。
4→さりげなく石榑峠が2t車以上の通行禁止を書いていました。「幅2m」の規制が明記していますが、たぶん知らん人はちょっとぐらいオーバーしても大丈夫と思っているでしょう。 5→東近江市でも307号線を越えて旧永源寺町の場所まで来ると交通量もかなり減ってきます 6→永源寺ダム附近ではバイパスのトンネル工事が進んでいます。(5年以上前の写真なのでたぶん今は開通)
 
7→永源寺ダムを過ぎると道幅も1.5車線くらいになります。 8→執拗に2t以上の通行止をアピールしています。でも無視して行く車いるんだろうね。  
9~11→ここがかの有名な石榑峠(いしぐれとうげ)です。三重県側,滋賀県側とも合併後の最新の市町村名で表示しています。峠マニアよりもここが鈴鹿山系の縦走コースになっているので、ここから山歩きをする方が多いので車が結構止まっています。そして右側の写真が全国的に有名にした幅2mのコンクリートブロックのバリケートで、たぶん3ナンバーの乗用車でもキツいでしょう。私もミラー折りたたんでギリギリでした。ここに来てあの執拗な標識の意味がやっと理解できたと思いますが、ここまで来て引き返すのが大変なので、無理矢理通ったと見られるコンクリート傷もたくさん残っています。
12→確かにこの道は坂のレベル,カーブのレベルのどっちもキツい。対向車来たら立往生だね。 13→三重県の麓側のバリケートです。峠でこすって傷をつけた車はトラウマになっているでしょう。「またある…」と。 14→この麓のブロックゲート以降は終点まで非常に快走できる道です。
15→逆にどこまでも景色が変わらないので飽きてしまいます。 16→いなべ市の市街地くらいまで来ると、飲食店・コンビニなども増えてきました。 17→桑名付近は路線の一部変更があり、東名阪:桑名ICで接続しています。
18→路線のつけかえにより1kmだけですが国道258号線との重複区間ができました。 19→元々からあった道路(左方向)に行きます。 20→国道1号線の分岐になる浅川交差点で終わります。
★2011年に開通した新道(石榑トンネル)★
21→アプローチ部分も直線的に改良され、登坂車線もついています。 22→石榑トンネル滋賀県側の入口です。 23→ついでに旧道:峠のブロックがどうなったかを見に行きましたが、三重県側が廃道のため、峠より先は閉鎖になっています。
24→石榑トンネルは4,157mのほぼ一直線のトンネルです。まだ認知度が低くあまりに通行する車が少ないためトンネル内でも好きなように写真撮影ができます。 25→トンネル内にある県境です。 26→石榑トンネル三重県側の入口です。左に旧道(=石榑ブロック)への道路がありますが、ブロックのところで閉鎖になっているはずです。