国道309号線              

①快適さ→★★★(大阪府を除けば空いている道ですが、狭路が中途半端じゃないくらい狭い)
②退屈度→★★★★(ハラハラさせられるビギナーおことわりの道があります)
③整備度→★★★(さすが近畿三大酷道と思わせる元林道区間が健在しています)
④景色→★★★★(山と渓谷の自然に囲まれた雰囲気は抜群です)
⑤施設→★★★(奈良県吉野地区~熊野市まではほとんど何にもありません)
⑥観光地→
★★★(葛城山,広橋梅林,洞川温泉,大峰奥駆道など) 
総合評価点
70
正規区間 起点 三重県熊野市(小阪) 終点 大阪市平野区(平野馬場) 143.4km
実質区間
(端末重複区間) 
 
起点側 なし  0.0km 143.4km
終点側 なし  0.0km
重複区間
単独キロ 
 
上位 国道169号線⇒三重県熊野市(桃崎)~奈良県上北山村(天ヶ瀬) 38.5km  ▲38.5km 104.9km
下位 国道370号線⇒奈良県大淀町(岡崎~大淀病院西) 0.5km
国道479号線⇒大阪市平野区(瓜破~喜連西池) 0.2km
0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス 
 
広橋バイパス 奈良県下市町内
 広橋トンネルを含む本線ですが、梅畑を通る旧道も国道のまま残っている
戸毛バイパス 奈良県御所市内
 軒下酷道を解消するために新道が開通し、旧道も国道のまま残っている
水越道路 奈良県御所市~大阪府千早赤阪村
 水越トンネルを含むバイパスが本線ですが、旧道の水越峠も国道指定が残っている
河南赤坂バイパス 大阪府千早赤阪村~河南町
 現在は河南町側のの神山南交差点から0.5kmほど開通しているだけ
経由地 三重県 熊野市 
奈良県 下北山村,上北山村,天川村,五條市,黒滝村,下市町,大淀町,御所市
三重県 千早赤阪村,河南町,富田林市,堺市,松原市,大阪市
道の駅 (1)吉野路上北山(奈良県上北山村)【奈良-2】⇒国道169号線の重複区間にある
(2)吉野路黒滝(奈良県黒滝村)【奈良-4】
(3)ちはやあかさか(大阪府千早赤阪村)【大阪-1】
(4)かなん(大阪府河南町)【大阪-4】
接続国道・高速道 【三重県熊野市】→国道42号線(新宮・和歌山方面/尾鷲・松阪方面) 国道169号線(瀞峡・新宮方面)
【奈良県上北山村】→国道169号線(吉野・奈良方面)
【奈良県大淀町】→国道370号線(吉野・宇陀方面/五條・海南方面)
【奈良県御所市】→国道24号線(橿原・奈良方面/五條・和歌山方面)
【大阪府富田林市】→国道170号線(八尾・高槻方面/河内長野・泉佐野方面)
【大阪府堺市】→阪和道(美原北IC・美原南IC)
【大阪市】→国道479号線(南港方面/守口・豊中方面) 国道25号線(大阪市内方面/柏原・伊賀方面)

●実走レポート(2012年7月 終点⇒起点への逆行) 
この国道は大阪市内から紀伊半島を縦断する国道で、「近畿三大酷道」(=425号線・308号線・309号線)の1つです。現在こそ各所で道路改良が進んで、2kmクラスのトンネルが開通していますが、15年ほど前なら大阪府から奈良県の水越峠,広橋梅林,笠木・川合越えも強烈な酷道でした。また、今の酷道区間になっている行者還越は、かつては林道扱いで分断区間を抱える状態でした。2002年に林道がそのまま国道扱いに昇格したため、その段階で国道としては全通しています。
大阪市は25号線から分岐しますが、いきなりの狭い道路で先行きの不安を感じさせますが、すぐ東側を479号線(=大阪内環状線)が走っているからです。しばらくして479号線が西向きに方向を変えると、その後は309号線になり、4車線の幹線道路になっています。4車線の幹線道路は、松原市・堺市・富田林市を経て河南町の道の駅がある辺りまで続きます。私は逆方向なのでそうでもなかったのですが、朝夕の通勤ラッシュはかなりきつそうな感じでした。河南町でちょうど住宅地がとぎれるようなところから、普通の国道になります。大阪府で唯一の村と言われている「千早赤坂村」も通りますが、ここにある道の駅は昔からあったのですが、びっくりするほど小さいです。小規模の施設でも、物産の売店・飲食コーナー・トイレ・インフォメーションも兼ねた休憩所ぐらいの施設がありますが、それが全部1つのこぢんまりした建屋に集約されているからびっくりです。
千早赤阪村を過ぎると、最初の難関であった水越峠です。大阪-奈良を越える峠は163号線(=清滝峠),308号線(=暗峠),165号線(田尻峠),166号線(=竹内峠),310号線(=金剛峠)とたくさんありますが、元々から峠道が緩い165号線以外は難所でした。現在は310号線以外は、全て道路改良でトンネルが開通しています(308号線も第二阪奈道路がバイパス扱い)。309号線は長さ2,370mの水越トンネルが開通して、難所でもなんでもなくなっています。但し、旧道の峠が葛城山・金剛山へのハイキングコースになっているため廃道にせず国道のまま残っており、峠付近はそのようなハイカーの駐車車両でいっぱいです。通り抜ける車が峠を通らなくなったので、好き放題やってますわ。
奈良県に入ってから御所の町並みを眼下に見ながら、急降下し、さくっと24号線まで行くことができます。御所市~大淀町までは15年前は軒下酷道の区間がありましたが、現在は全てのバイパスが開通し、2車線道路で大淀町まで快適に走ることができます。一番最初に309号線が制定された1970年はここから熊野市まで延々169号線との重複区間でした。5年後に上北山から309号線を分離させ、吉野の山中を縦断するルートに付け替えられましが、行者還越は道路もなく不通区間でした。1年後に行者還林道が開通しましたが、林道のままで国道は長らく不通状態(=別のもっとまともな道を造る意志表示?)でしたが、26年後に林道がそのまま国道になっています。大淀町岡崎交差点からいよいよ山岳区間に入りますが、天川村の洞川温泉が昔から有名な温泉地で、309号線が狭い時から観光バスが通っていました。そのため、広橋梅林辺りの狭路,笠木・川合越えは離合が大変で、それによる渋滞・事故も多発していたため、現在は広橋トンネル,新笠木トンネル,新川合トンネルがそれぞれ開通し、酷道区間を解消して洞川温泉まで続いています。広橋トンネルの旧道は民家があるため、国道として残っていますが、笠木・川合越えは国道から外れて、半分廃道状態になっています。
天川村河合の集落からが309号線の三大酷道といわれる行者還越えに入ります。当然ですが、大型車は通行禁止,冬期は積雪閉鎖となる区間です。169号線の合流点になる天ヶ瀬まで延々26km全部が酷道です。私は走って道路の勾配とか狭さであれば308号線の方が上回っていると思いますが、度肝を抜かされたのは崖の状態です。まだ上北山村は随所で斜面を削って、コンクリートで覆っていますが、天川村側はネットもないムキだし状態で「落盤注意」の看板だけというところもあります。ガードレールもあった方がいいのでは?と思う谷側の路肩がやばいところも結構ありました。運転に慣れた私でもさすがに夜とか大雨はムリですわ。大雨の時なんかどのタイミングで土石流が起こるかわからんところもあります。そういう区間でありながら、意外と立派なのが行者還トンネルで、長さ1200mで内部に照明は全くないのですが、幅もあり結構ちゃんとしてました。標高で1200mぐらいの場所にあるからよけいに立派に感じます。
上北山村で169号線に合流してからは、延々169号線を走り、39km走った熊野市桃崎でやっと309号線が出てきますが、ここから先は北山川沿いに分岐する169号線が酷道で、309号線は169号線の快適な道を受け継いで42号線まで行くことになります。10kmほどで小阪交差点で42号線にぶつかり終点になります。

●沿線フォトギャラリー
1→大阪市内の25号線(平野馬場交差点)から始まります。 2→いきなり幅狭の2車線道で「これが国道?」と思わせるような感じです。 3→案内標識で309号線であることは間違いないです。
4→大阪内環状線と合流して広い幹線道路になります。 5→0.2kmだけ重複して右折で単独区間になります。 6→しばらくは阪神高速松原線の下を走ります。
7→最初の狭い2車線以外は、富田林を経由して河南町まで4車線の道路が続きます。朝なので大阪市内方面向きはかなり渋滞していました。 8→行き先で「奈良(御所)」と書いていますが、御所を「奈良」と表記すると絶対誤解と思います。京都府でいえば福知山を「京都」と書いているのと同じです。 9→堺市で阪和道と交差します。左に行けば西名阪・近畿道方面の美原北IC、右に行けば和歌山・関空方面の美原南ICがあります。
10→堺市~富田林市にかけては大阪の住宅街を通ります。だから朝は市内向きが、夕方は郊外向きが渋滞します。 11・12→新・旧の170号線と交差します。新道の新家交差点と旧道の川西南交差点は200mほどしか離れていません。
13→道の駅「かなん」は割と小規模の施設でした。物産の販売と喫茶コーナーぐらいです。 14→直進方向のバイパスはすぐに終点になるので、右方向の従来道が本線です。 15→大阪府で唯一の「村」になる千早赤阪村に入ります。
16→金剛山に登るロープウェイ乗り場はここで分岐します。 17→この道の駅「ちはやあかさか」はびっくりするぐらい小さな施設でした。全国最小規模ではないかと思います。 18→右折方向が水越峠に登る旧道で直進がバイパスです。
19→バイパス側にある水越トンネルが長さ2370mでこの国道では最長のトンネルです。トンネルを抜けると奈良県です。 20→奈良県は御所・高取などの市街地が一望できます。 21→こちらは旧道ですが、狭路とはいうものの、それほど道幅も狭くなく走りやすかったです。
22→ここが県境の水越峠ですが、葛城山・金剛山に登るためにたくさんの車が駐車していました。 23→奈良県側はかなり急な下りが続きます。 24→旧道も国道のまま残っているため、国道標識も健在しています。
25→祈りの滝というわき水っぽい場所もあり、ここにも国道標識がなぜか横向きで残っていました。 26→山の下まで一気に下る道です。 27→御所市内での行き先表示は明日香が上に来ていますが、これは国道から離れています。
28・29→御所市の室交差点で24号線と交差します。交差点の標識は横長の長方形のはずなんですが、右写真のように両端を切ったようなせこい標識になっています。 30→戸毛地区は左方向の軒下酷道を解消するためにバイパスができました。
31→旧道と合流する場所ですが、ここも旧道も309号線のまま残っています。 32→大淀町で370号線と合流し、少しだけ重複区間になります。 33→岡崎交差点で370号線と分岐し、309号線は山岳区間に入ります。
34→行き先が奈良県のへそになる黒滝村や天川村になっています。世界遺産の大峰山寺は車ではいけなく、途中から登山をした山頂にあります。 35→天川村・黒滝村は左側に続く県道でも行くことが可能です。今は圧倒的に国道の方が走りやすくなりましたが、かつてはどっちもどっちという感じでした。 36→私が学生の時に行った道よりは格段に改良されたと思います。
37→広橋峠越えもトンネルができました。山の中腹にある民家の横を旧道の309号線が通っています。梅畑の間の狭い道です。 38→道の駅「吉野路黒滝」は昔からある道の駅で、秘境に近いところなので御客様も少なかったです。 39→道の駅からしばらく走ったところでも物産の土産店がありました。
40→この「大塔」は天川村から県道で168号線方面に向かった距離です。309号線の上北山村方面は全く無視です。 41・42→かつては難所で路線バスや観光バスが越えるのに一苦労した笠木峠越えも新笠木トンネル(1,693m:左側)と新河合トンネル(2,751m:右側)の2つの長いトンネルで飛躍的に改善されました。新笠木トンネルの手前で右に入る道が旧道で、現在も廃道になっていなくて走れるので走ってみました。
43→これは新河合トンネルを越えて鉄橋を越えた場所で旧道が右から合流します。 44→笠木峠に登る道はほとんどの車が通る必要がないため、落石があっても放置状態です。 45→旧の笠木トンネルです。標識の309号線のマークは消した跡がわかります。
46→笠木峠からの道は少し広いのですが、路肩が崩れていても放置状態です。 47→旧の河合隧道はダート化していました。 48→木が落ちていても車が通行できるのであれば放置状態です。
49→通行止と書いている割には右をすり抜けることができるので、行ってみることにしました。 50→土嚢でバリケートがあるのですが、これも乗り越えるのが問題ないので、行けるんちゃう?とさらに行ってみました。 51→でも、さすがにこの崩落は二輪でも通過不能です。引き返すことにしました。新道があるし、この道路はこのまま廃道になる公算が高いです。
52・53→天川村の中心部になる川合集落で初めて「行者還トンネル」の名前が出ています。標高で615mになり、参考にもあるように奈良の生駒山の山頂くらいまできています。行者還トンネルの場所は1200mぐらですから、ここからまだ600mは登ることになります。 54→洞川温泉との分岐点です。Y字路にあるのはコンビニのようですが、どちらかというと何でも売っている雑貨屋みたいなものです。こんな山奥にローソンとかあったらびっくりしますね。
55→最初はこの標識は何?と思いました。キロポストみたいですが、全長でも250kmもないのにこの数字の意味がわかりませんでした。 56→この辺りから旧:行者還林道の区間になりますが、大型車の通行不可の標識が出ております。私は何回か通ったことがあるから知っていますが、はっきりムリでしょう。乗用車でもきついところあります。 57→川の渓谷はきれいです。水も飲めるぐらい澄んでいます。
58→数が減っていくパターンを見て理解できました。狭路区間で緊急時の連絡をする際にどの辺りにいるかがこの番号でわかるようになっているようです。100mおきなのであと24kmは狭い道が続くことがわかりました。 59→正面に見えるトンネルは素堀の狭いトンネルでした。たぶん岩をくりぬいているだけと思います。 60→ここがみたらい渓谷という紅葉の名所の分岐で、遊歩道を歩きながら洞川温泉までハイキングができます。国道沿いに駐車場もありました。
61・62→岩場の落石防止もあってもネットがかぶせているだけで、左写真のようにムキだし区間も多数あります。あんな岩の塊が落ちてきたら、死ぬでしょう。でもそのうちありそうです。 63→鹿や猿くらいなら許せますが、熊はかんべんして欲しいところです。
64→あと20km続くということです。5kmでもかなり疲れた。 65→このいい加減な土嚢の積み方が何ともいえません。これで地滑り防止になっているのでしょうか? 66→沢沿いに登ってきましたが、ここからは一気に山道になります。
67→この沢は地滑りや土石流が起これば、一発で通行止になります。十分ありえそうな場所です。 68→このむき出しの崖もすごいですね。いつ崩れてもおかしくないです。 69→やっと行者還トンネルの西側に着きました。大峰山系の縦走路にも近いため、登山客が停めた車が結構あります。
70→行者還トンネルは長さ1151mの一直線のトンネルで中の照明は一切ありません。冬は雪が入らないようにシャッターもあります。冬場なら登山客の避難小屋代わりにもなりそうです。 71→下りにさしかかってすぐに残り10kmになりました。 72→上北山村の方が落石や地滑り対策はきちんとしているような気がします。
73・74→あそこまで下るの…というぐらい先が見えています。視界も西側に比べると良いところがあります。 75→元林道で初めて見た国道標識です。
76→行き先表示も立派なものが1ヶ所だけありました。初めて終点になる「熊野」の表記もあります。 77→この沢なんかは増水したら道路まであふれそうな感じです。 78→この橋はいつ崩れてもおかしくないです。
79→なんとか無事169号線の天ヶ瀬交差点まで抜けることができました。 80→40km近くも重複して、いつのまにか三重県に入って、桃崎交差点で単独区間になります。ただ終点まで10kmもありません。 81→309号線の方が169号線の延長みたいになっているからここは快適な道です。
82→169号線は最終は新宮まで行きますが、新宮に行くだけならこの309号線経由の方が所要時間は半分です。 83→ほとんど車のないところをサクサクと進みます。 84→熊野市の小阪交差点が309号線の終点です。尾鷲から熊野に抜ける42号線の難所の途中にあります。