国道169号線                

①快適さ→★★★★(奈良県の平野部を除けば快適に走れます)
②退屈度→★★★★★(種類の違う道がいろいろあるので飽きません)
③整備度→★★★★(酷道はかなり減り走りやすくなりました)
④景色→★★★★(山岳・渓流を縫うような国道なのでリラックスできます)
⑤施設→★★★(山間部はコンビニもなくGSも少ないので要注意,昼間の食事は問題なし)
⑥観光地→★★★★★(奈良公園・山辺の道・飛鳥・吉野山・大台ヶ原など)
 
総合評価点
85
正規区間 起点 奈良県奈良市(県庁東) 終点 和歌山県新宮市(橋本) 182.8km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 なし 0.0km 160.8km
終点側 和歌山県新宮市(熊野川町宮井)~終点⇒国道168号線 22.0km
重複区間
単独キロ  
上位 国道25号線⇒奈良県天理市(天理市役所前~勾田) 0.9km
国道165号線⇒奈良県桜井市(阿部)~橿原市(橿原郵便局前) 4.8km
国道24号線⇒奈良県橿原市(橿原郵便局前~兵部町) 0.3km
▲6.0km 154.8km
下位 国道370号線⇒奈良県大淀町(土田)~吉野町(宮滝大橋北詰) 11.1km
国道309号線⇒奈良県上北山村(天ヶ瀬)~三重県熊野市(五郷町桃崎) 38.5km
国道311号線⇒奈良県十津川村(竹筒)~終点 5.9km
0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
 特になし
経由地 奈良県 奈良市,天理市,桜井市,橿原市,明日香村,高取町,大淀町,吉野町
川上村,上北山村,下北山村,十津川村   
三重県 熊野市
和歌山県 北山村,熊野市
道の駅 (1)吉野路大淀iセンター(奈良県大淀町)【奈良-11】
(2)杉の湯川上(奈良県川上村))【奈良-3】
(3)吉野路上北山(奈良県上北山村)【奈良-2】
(4)おくとろ(和歌山県北山村)【和歌山-14】
接続国道・高速道 【奈良県奈良市】→国道369号線(大阪方面/柳生・宇陀方面)
【奈良県天理市】→西名阪道(天理IC) 国道25号線(大和郡山・大阪方面/伊賀・亀山方面)
【奈良県桜井市】→国道165号線(名張・津方面)
【奈良県橿原市】→国道165号線(大和高田・柏原方面) 国道24号線(奈良・京都方面/五條・和歌山方面)
【奈良県大淀町】→国道370号線(五條方面)
【奈良県吉野町】→国道370号線(宇陀方面)
【奈良県上北山村】→国道309号線(天川・下市方面)
【奈良県下北山村】→国道425号線(十津川・龍神方面/尾鷲方面)
【三重県熊野市】→国道309号線(熊野方面)
【奈良県十津川村】→国道311号線(熊野・尾鷲方面)
【和歌山県新宮市】→国道168号線(十津川・五條方面/新宮方面)

●実走レポート(2009年6月) 終点→起点への逆行)
 この国道は奈良県の南部を貫通する2国道(R168とR169)の東側のルートですが、飛鳥・吉野山や大台ヶ原の観光地があるので、西側の168号線より観光バスなどが昔から多かったのです。その割には整備状況が良くなかった酷道でダム湖に転落しそうな場所もたくさんありました。今は西側の168号線より整備されてますが、和歌山県に酷道が少し残っております。
 新宮側の終点から出発しましたが、最初は311号線との重複区間です。すぐに奈良県に入って311号線との分岐になりますが、ここからのルートは残された酷道区間です。瀞峡付近は10年くらい前までは通行不能区間でしたが、近年に四瀧トンネル(=1,212m),瀞峡トンネル(=2,049m:近畿16位),東野トンネル(=1,389m)が開通して通行不能が解消されたので、やたら直線的できれいな道です。
 また、和歌山県に入りますが、これが全国で一カ所しかない村全部が飛び地になっている北山村です。奈良県か三重県に入らなかったのは林業の繋がりで和歌山県に属するのが最適という理由からですが、最近の合併ブームでもまだ単独の村でいるのは何か理由があるのか不明です。北山村内は1.5車線ですが、走りやすいです。七色ダムの上が国道で、その前後の道は昔からある狭路です。大型の車両は厳しいでしょう。ダムを超えると三重県に入り、ほどなく309号線と合流して、あとは奈良市に向けて北上します。
 ここから奈良市まではヤバい道はなくなり、2車線は確保できます。しばらくは309号線との重複区間になり、北山川を上るルートですが、最初の池原ダムはめちゃくちゃ広いですね~。雨の多い場所だけに、水不足とは無縁じゃないでしょうか?さらに北山川沿いの道で川から離れるぐらいの場所で有名酷道の309号線と分岐します。この辺りが2007年に土砂災害で死亡事故があり、長期間通行止になりましたが、私が通った時は復旧できてました。さらに上って、峠の所が新伯母峰トンネル(=1,964m)です。新とはつくものの20年以上の歴史があり、その当時でこの長さは大したものだと思います。中央部が素堀りのままになっているのも歴史を感じます。
 トンネルを抜けたら今度は吉野川沿いに下ります。最初の大迫ダムまでの道がつい最近まで強烈な酷道でしたが、ループ橋を含めた新道が開通し、今はあっという間に通過できます。大迫ダムから先も大滝ダムが続き、水没する旧道に代わって開通した新道が快適に走れるようになりました。五社トンネル(=1,360m)は蛇行する吉野川沿いの旧道を大きくショートカットできるように作られた道で、旧道は370号線と県道になっています。
 宮滝まで行くと少し開けて、吉野町の中心部を走りますが、道幅が少し狭いですねぇ。広げるのもムリやけど…。大淀町の370号線の分岐で吉野川から離れます。飛鳥に抜ける芦原トンネル(770m)は、昔からの渋滞ポイントでしたが、トンネルが2本の4車線に改良して、サクッと抜けれるようになりました。飛鳥から橿原・165号線との重複区間を経て桜井市に抜けますが、ここがウザいくらいに渋滞します。だから地元の車はみな飛鳥の史跡地区をショートカットします。カーナビもそのような案内になります。
 桜井市から奈良市は93年に県道から昇格して国道指定された区間で、「山の辺の道」の古道に沿っています。単調な道で流れもいまいちですが、天理教の聖地になる天理市(私の実家があるところです)を抜けて、奈良市に入り、最後は奈良公園の中を抜けて終点になります。

●沿線フォトギャラリー 
1→169号線の実質の始まりになる宮井大橋の交差点で信号などは特にありません。最初から311号線との重複区間です。 2→大型車が通行困難な予告を示している割にはこのあたりは快適な道路です 3→しばらくは北山川のゆったりとした流れに沿った道になっています
4→長さ1,212mの四瀧トンネル 5→いきなり現れた狭路区間でこれを見ると先ほどの大型車通行困難が理解できます 6→一旦奈良県に入ります
7→奈良県内で311号線との重複区間が終わり単独区間になります 8→和歌山県新宮市に戻りますがここは和歌山県の飛び地です 9→道路脇に結構な大きさの滝が流れていました
10→狭路区間が続きますが 11→いきなりドカンと現れた新道区間で長さ2kmを越える瀞峡トンネルが最近開通しています 12→また奈良県に入り1.4kmの東のトンネルを通過します。この附近が最後に開通した区間です。
13→すぐに和歌山県に戻りますが、この「北山村」は全国で唯一の自治体全部が飛び地になっています 14・15→その北山村にある「道の駅おくとろ」ですが、飛地の村であることを大々的にアピールしております
16→北山村内は数年前までは狭路区間ばかりでしたがかなり整備されてきました 17・18→かなりの貯水量を誇る七色ダムの上を国道が通り、三重県に入ります
19→三重県区間はまだ狭路がかなり残されています 20→トンネルもめちゃ狭く中央部は素堀のままです 21→ここで309号線と合流して北上します
22→この奈良県の県境より先は終点まで全て奈良県になります 23→奈良県内も素堀で残っているトンネルが多くありました 24→全国でもトップクラスの貯水量になる池原ダム(ダム湖がめちゃくちゃ大きいです)
25・26・27→上北山村の役場附近にある「道の駅吉野路上北山」で、温泉・宿泊施設などもあります
28→このあたりは20年前から広い道になっています 29→天川村に抜ける309号線との分岐ですが、ここまで40km近く重複区間でした。しかし重複区間の間は169号線の標識しかありません。 30→北山川と吉野川を分離する新伯母峰トンネルで、20年以上前からできていた2km級のトンネル
31・32→最近完成した伯母谷バイパスは1つのループ区間と4つのトンネルで非常に走りやすくなりました。完成するまでは断崖絶壁の酷道でした。 33→大滝ダムができる予定で先に道路が改良されてほぼ全線開通しています。
34・35→道の駅杉の湯川上で、ここも温泉・宿泊施設があります。 36→吉野町中心部付近で遠くに見える鉄橋は近鉄吉野線です。桜で全国的に有名な吉野山もこの近くです。
37→国道370号線との分岐点になる大淀町の土田信号で、行楽シーズンは渋滞の名所です。 38→芦原トンネルは渋滞解消のため、上下別離になり2本のトンネルになりました。 39→橿原市で24号線と合流し、その後165号線と重複します。1993年まではここが終点でした。
40→桜井市阿部交差点で169号線が単独で分岐します。 41→桜井市内を避けて通る桜井バイパスは既に完成し、本線扱いになっています。 42→天理市内の一部は、25号線本線がルート変更となり重複区間が発生しました。
43→天理市内は銀杏並木の区間になっています。 44→西名阪・名阪国道と接続している天理ICを通ります。 45→奈良に近づくと行き先の表示が369号線方向の「柳生」になっていますが、地元以外では知名度が低く、なぜ京都にしないか不思議です。
 
46→最後は奈良公園内を抜けるように走りあMす。 47→終点の県庁東信号は369号線との分岐点です。桜井~奈良は169号線が追加指定になった区間で、格下国道に交差して終了という形になっているようです。