国道166号線               

①快適さ→★★★★(重複区間と軒下酷道を除けばほぼ全線が快適に走れます)
②退屈度→★★★★★(この国道は変化があっておもしろいので飽きません)
③整備度→★★★(大阪府下には軒下酷道あり、また三重県の山間部も狭路が残っています)
④景色→★★★★(全般的に山と渓流で景色は良いです)
⑤施設→★★(宇陀市より東側はコンビニすら非常に少ない)
⑥観光地→★★(二上山・高見山ぐらいで目立ったものなし)
 
総合評価点
70
正規区間 起点 大阪府羽曳野市(白鳥) 終点 三重県松阪市(宮町) 122.4km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 なし 0.0km 119.6km
終点側 三重県松阪市(大黒田西~宮町)⇒国道42号線 2.8km
重複区間
単独キロ  
上位 国道165号線⇒奈良県大和高田市(旭北町~曲川町東) 1.9km
          奈良県橿原市(四条町西~外山) 7.8km
9.7km 109.9km
下位 国道370号線⇒奈良県宇陀市(内原~拾生) 2.7km
国道422号線⇒三重県松阪市(飯高町富永~飯高町赤桶) 10.1km
国道368号線⇒三重県松阪市(粥見井尻~粥見赤滝) 1.8km
0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
南阪奈道路(有料) 阪和道:美原JCT~大和高田市(今里)
 美原JCT~葛城ICまでは自専道の有料道路。一部は165号線と重複  
経由地 大阪府 羽曳野市,太子町   
奈良県 葛城市,大和高田市,橿原市,桜井市,宇陀市,東吉野村
三重県 松阪市
道の駅 (1)近つ飛鳥の里太子(大阪府南河内郡太子町)【大阪-2】
(2)宇陀路大宇陀(奈良県宇陀市)【奈良-6】⇒国道370号線と共用
(3)飯高駅(三重県松阪市)【三重-1】
(4)茶倉駅(三重県松阪市)【三重-8】
接続国道・高速道 【大阪府羽曳野市】→国道170号線(枚方・高槻方面/河内長野・泉佐野方面) 南阪奈道路(羽曳野東IC)
【大阪府太子町】→南阪奈道路(太子IC)
【奈良県大和高田市】→国道168号線(生駒・枚方方面) 国道165号線(香芝・大阪方面)
【奈良県橿原市】→国道24号線(奈良・京都方面)
【奈良県桜井市】→国道165号線(名張・津方面)
【奈良県宇陀市】→国道370号線(榛原方面/吉野・五條方面)
【三重県松阪市】→国道422号線(宮川村方面) 国道368号線(御杖村・名張方面/勢和多気方面)
            国道42号線(津・伊勢方面/尾鷲・新宮方面)

●実走レポート(2005年8月 終点⇒起点への逆行)
 この国道は大阪→津・伊勢方面を結ぶ4本の国道(R25・163・165・166)の最南ルートで、他の国道よりも渓谷と山岳を抜けるので、以前は狭い箇所が多く、また高見峠という冬季閉鎖になる非常に険しい峠道がありましたが、全長2400mの高見峠トンネルの開通で通年通行が可能になり、全体的に道も整備されてきた歴史があります。大阪府~奈良県は竹内街道と呼ばれた道で、私が学生の頃は狭路の峠道であったのが、2車線の快適道路に改良され、現在は有料道路の南阪奈道路も開通しています。
 松阪市の国道42号線分岐(大黒田西信号)からしばらくは車が多く渋滞気味でしたが、郊外に抜けると非常に快適な道に変わります。現在は松阪市に合併した旧飯南町・飯高町は櫛田川を上る渓谷沿いのルートです。私が初めてこの区間を走った時は、狭路区間が多く川も蛇行していたものなので、地図上の距離の割には時間がかかるルートで、奈良から三重に行くルートとしては、よっぽどヒマな時でない限り使えないルートの代名詞でしたが、改めて通ってみると、ほとんどの区間が2車線に改修されており、蛇行部分も橋やトンネルでショートカットされている部分が多くあることに気付かされました。特に高見峠を越える区間は、通年通行を最優先するためにトンネルが先に開通して、そのとりつき部分は、酷道ぶりを発揮していたのですが、ループやU字橋などできれいに仕上がっているので、久しぶりに走ってびっくりしました。
 県境にある高見トンネルは2,470m(近畿地区では9位,有料トンネルを除けば4位)のほぼ直線のトンネルで、その中間附近で奈良県に入ります。奈良県側のとりつき部分はトンネル開通時に整備されていましたが、その次の木津峠が酷道できつかったのですが、これも新木津トンネルができ、奈良県側は桜井まで全て2車線で整備されています。宇陀市大宇陀区で国道370号線と少しだけ共用した後に、女寄峠というヘアピンのきつい峠がありましたが、この実走以降に新しい女寄トンネルが開通しました。
 桜井市に入って165号線と合流します。桜井~橿原は165号線と169号線の3国道重複区間で、橿原からは24号線のおさがり区間が単独区間になり、途中で165号線と共有して、大和高田で168号線と重複区間になります。非常に複雑で、おにぎりマークも串刺し状態での表記がないのでわかりにくいです。大和高田市内は旧道と南阪奈道路につながる新道の両方が国道指定されていますが、旧道(しかも168号線と重複)は、西向きの一方通行道路があり、まさに軒下酷道です。168号線と分岐すると広く走りやすい道で竹内峠を越えて、大阪府に入ります。
 ところが大阪府区間がくせ者で、途中までは何でもない国道ですが、富田林に抜ける立派な道の方が府道で、国道はとんでもない住宅道路になります。「何じゃこりゃ」という感じの軒下酷道で、強烈な狭さです。最後の近鉄古市駅附近は、昼間は軽自動車以外は通行止め(夜でも一方通行)扱いで、自転車で走りました。それで国道170号線(狭い方の旧道)との交点になる白鳥交差点が終点となります。さらに直進すると新道の170号線に行けますが、こちらは府道扱いになっています。

●沿線フォトギャラリー
1→松阪市の大黒田西信号から166号線が始まります 2→最初は結構店もあり交通量も多かったのですが… 3→10kmも走るとがら空きの道になり店もありません。
4→道の駅「茶倉駅」です。ちんまりした道の駅で駐車スペースはあまりありません。 5→三重県内は延々と櫛田川を遡ります 6→道の駅「飯高駅」です。「茶倉駅」もそうですが道の駅で「駅」という名前がつくのも珍しいです。
7→上流方面(旧飯高町)まで来ると1.5車線も残っています。 8→166号線の橋はきちんとした鉄橋が多いのが特徴です 9→高見峠(トンネル)への上りはループ橋で勾配をかせいでいます。
10→前の写真のループ橋から振り返ってみたところです。 11・12→全長2470mの高見トンネルで、1984年に開通するまではえぐい峠道でした。一直線のトンネルでほぼ中間点附近が奈良県との県境です。
13→奈良県側の峠道を下りた旧道との合流点になります。かつてはダートのえぐい狭路が高見峠まで続いていました。 14→木津峠も新しいトンネルで走りやすくなりました。 15→木津峠から下る道(左は旧道の名残)
16→国道370号線との交差点に道の駅「大和路大宇陀」があります。  17→女寄峠は一番最近になってバイパスのトンネルが開通しました。 18→桜井市で165号線と合流し、重複区間になります
19→旧24号線のおさがりで指定された区間 20→大和高田の新道につながる区間も166号線になっています 21→新道の166号線単独区間
22・23→こちらは旧道の大和高田市内の入口で、誘導通り曲がれば右写真のような見事な軒下酷道になっていました。 24→竹内峠を越えて大阪府に入ります
25→南阪奈道路とクロスするところですが、直進の何も行き先表示がない方向が国道です 26・27→あまりの狭さに驚きを隠せませんでした。
28→国道の方向を示す表示がなかったら左方向が国道だなんて思いもしないでしょう 29・30→極めつけがこの軽自動車以外は通行できない区間で、入るところから通行禁止のマークがあります。普通は案内標識通りに直進方向の市道から国道170号線に抜けます。
31・32→完全な商店街です(一方通行にもなっていました) 33→近鉄古市駅前の踏切を越えると国道170号(旧道)と合流して終点になります