国道25号線                

①快適さ→★★ (奈良県天理市までは渋滞が激しい部分が多いが後半は快適)
②退屈度→★★★ (後半の非名阪部分以外は退屈な道)
③整備度→★★★★ (立派な自専道(=名阪国道)もあるが、4車線区間を増やして欲しいところ)
④景色→★★★ (大阪~奈良県境の付近や天理以東はよい)
⑤施設→★★★★★ (非名阪部分でも名阪のインターの近くにいけば問題なし)
⑥観光地→★★(大阪ミナミ・伊賀上野ぐらい)
総合評価点
67
正規区間 起点 三重県四日市市(大里町)  終点 大阪市北区(梅田新道) 149.5km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 なし  0.0km 149.5km
終点側 なし 0.0km
重複区間
単独キロ  
上位 国道1号線⇒三重県四日市市(大治田IC)~亀山市(新所町) 25.0km
国道24号線⇒奈良県天理市(嘉幡町)~大和郡山市(横田町) 2.8km 
▲27.8km 121.7km
下位 国道163号線⇒三重県伊賀市(農人町~西大手) 1.3km
国道422号線⇒三重県伊賀市(西大手~八幡) 1.2km
国道169号線⇒奈良県天理市(勾田町~川原城町) 0.9km
国道168号線⇒奈良県斑鳩町(竜田大橋)~王寺町(本町1丁目) 1.9km
国道170号線(旧線)⇒大阪府柏原市(安堂~柏原駅下り) 1.1km  
0.0km
未開通区間 なし    0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
名阪国道(自専道) 三重県亀山市(亀山IC)~奈良県天理市(天理IC) 73.3km
 
西名阪道と東名阪道をつなぐ無料の自専道で全線4車線。自専道の元祖的存在
経由地 三重県 四日市市,鈴鹿市,亀山市,伊賀市 
奈良県 山添村,奈良市,天理市,大和郡山市,斑鳩町,三郷町,王寺町
大阪府 柏原市,八尾市,大阪市
道の駅 (1)いが(伊賀市)⇒名阪国道にある【三重-15】
(2)針テラス(奈良市)⇒名阪国道にあり国道369号線と共用【奈良-9】
接続国道・高速道 【三重県四日市市】→国道1号線(桑名・名古屋方面) 国道23号線(桑名・名古屋方面/津・伊勢方面)
【三重県亀山市】→国道1号線(栗東・大津方面)
【三重県伊賀市】→国道368号線(名張・美杉方面) 国道422号線(青山方面) 国道163号線(木津方面/津方面)
【奈良県奈良市】→国道369号線(奈良市内方面/榛原・御杖方面)
【奈良県天理市】→国道24号線(橿原・和歌山方面) 国道169号線(奈良方面/桜井・吉野・新宮方面)
【奈良県大和郡山市】→国道24号線(奈良・京都方面)
【奈良県斑鳩町】→国道168号線(生駒・枚方方面)
【奈良県王寺町】→国道168号線(大和高田・五條・新宮方面)
【大阪府柏原市】→国道165号線(大和高田・名張方面)
【大阪府八尾市】→国道170号線(寝屋川・高槻方面/富田林・泉佐野方面)
【大阪市】→国道479号線(守口・豊中方面) 国道309号線(富田林・御所方面) 国道26号線(堺・和歌山方面)
        国道308号線(東大阪・奈良方面) 国道172号線(大阪港方面)
        国道1号線(枚方・京都方面) 国道2号線(西宮・神戸方面) 国道176号線(宝塚・福知山方面)

●実走レポート(2005年8月 終点⇒起点への逆行) 
 この国道は大阪から名古屋への幹線国道という位置づけですが、全国的に特異な存在です。奈良県の天理から三重県の亀山までの道路地図を見ると、国道の2つの赤線が交差しながらあるのがわかると思います。片方は「名阪国道」という無料の自動車専用道路で、全線4車線でしかも両側に高速自動車国道の西名阪・東名阪があるため、はっきりいって高速道路みたいに走っている車がほとんどです。もう1つの赤線は原付や自転車も通ることが可能な普通の一般国道で、通称「非名阪」ともいわれています。またこの一般道が3桁国道顔負けの狭さの酷道区間ありで、幹線国道番号でこんな場所が未だあるのはこの国道だけではないでしょうか?

【1:本線(大阪市北区→奈良県天理市)】
 起点は1号線・2号線・176号線が交差する「梅田新道」交差点で、大阪の道路元票があるところです。そこから南に延びる25号線は、5車線以上ありながら、実は南向きの一方通行。大阪市内は南北方向は主要道路の一方通行路が多いです。通称御堂筋と言われる街路並木が美しく日本の道100選にも選ばれている場所です。じゃ、「北向きにはどう行くの?」ということですが、となりの四つ橋筋または堺筋が北向き一方なので、そちらを利用すれば問題なく走ることが可能です。難波付近で四つ橋筋と合流するので、そこからは両方向行くことが可能となります。国道26号線との分岐を越えると、進路を東に変えますが、この国道2桁でありながら大阪市内で既に対面2車線の狭い区間が出てきます。東京~千葉の14号線もそうでしたが、2桁国道は開通したのが早いため、古い家・店があるからでしょう。府道2号線となる大阪中央環状線(近畿道が中央に走っているところ)を越えると、4車線区間はなく2車線オンリーでしばらく走るため、はっきり言ってダダ込みで、私は大阪から奈良に行くルートで一番走りたくないルートです。
 柏原市で大和川を越え、こんどは大和川沿いに山の間を縫うような場所で奈良県に入ります。奈良県も最初の大きな町である王寺から斑鳩・郡山までの24号線の交点は、交通量も多くいつも渋滞しています。西名阪道がほぼ平行していることが、道路改修もせずに放置している原因ともいえます。少しだけ24号線と重複し、天理市に入れば再度東に分かれて、5kmも走れば天理市内に入ります。天理市役所前交差点でかつてはそのまま直進するルートが25号線でしたが、少し先から始まる狭路区間があまりにも狭いため、天理バイパスへのルートに2006年から変更になりました。この信号を169号線の奈良方面に走ると天理インターがあり、そこから名阪国道が始まります。

【2:本線(奈良県天理市→三重県四日市市) 通称「非名阪」】
 天理市の市街地を少しだけ169号線と重複して、東に入り天理トンネルからいきなり山岳ルートに入ります。名阪国道:福住インターで新旧25号線が初めてクロス場所で、ここまでは天理ダム建設時の改修などで比較的きれいな道ですが、ここから非名阪独特の狭路区間が随所に出ます。二桁国道でこんなひどい道路は全国をもってもここだけではないでしょうか?それでも以前はこの奈良県区間は全て狭路酷道のはずだったから、まだ部分的に整備も進んでいると私は感じています。一本松・小倉・神野口・五月橋の4つのインターは非名阪と名阪国道がクロスする場所で、それ以外も何度も交差したり、名阪国道の横に申し訳なさそうに平行して道がある区間もあります。五月橋という古そうな橋を越えると、三重県に入ります。伊賀市の市街地までも以前は農道のように細かったはずですが、ここも改修されてきました。
 伊賀市内は国道163号線と重複し、伊賀市の市街地を抜けるとしばらくは平坦な2車線区間が続きます。この辺は私が免許を取った20年前もそれなりに整備されていた区間ですが、以前は市街地区間も一方通行の商店街が国道であった時期もあり、正しいルートを把握するのが大変でした。加太・関越えは最後に名阪国道と接続している伊賀インターから始まります。この区間は採石場もあり、ダンプが行き交うため道路が狭い上にボロボロの状態。アスファルトが削れてダート化しております。それと道の狭さもこれまでの区間以上に中途半端じゃなく、JRの下をくぐる場所は煉瓦造りの昔のままで、よくダンプが通れると感心するような場所です。加太地区を越えても狭路は沢山ありますが、今までのひどさを比べるとマシです。亀山市関町で国道1号線と合流し、しばらくは1号線を名古屋方面に進みますが、国道23号線との接続道路1.6kmが国道25号線となっていますので、その部分を走って終点となります。

【3:名阪国道(奈良県天理市→三重県亀山市)】
 何回も走って知っているので名阪国道についても簡単にコメントします。西名阪が天理ICで終わるといきなりそのまま名阪国道となり国道25号線のマークも表示されますが、それまでの高速道路から急に狭くなるわけでもないので、制限60kmを100kmぐらいでみんな走っています。天理東ICから高速道路ではちょっと考えられないすごい上り区間となり、カーブもきついので、自専道扱いなのでしょう。市町村合併もあって天理市と奈良市を交互に入ったり出たりしています。福住IC附近の標高が約500m強で天理ICから見ると400mを一気に登っています。だから冬場でゲリラ雪が降った時によく通行止になり、雪でなくても凍結による事故が多発している区間です。福住~五月橋はアップダウンはありますが、高原の中を快走する感じで、針ICが道の駅になっています。五月橋ICで三重県に入ると、ほとんど直線主体の道路になり、走っている車を見てもそりゃもう高速道路と同等です。合併して名前が上野から変わった伊賀市から亀山までの加太・関越えは2つのトンネルで抜けることができ、伊賀SAが最近道の駅に昇格しました。終点の1つ手前の関ICを過ぎると、伊勢道が合流しますが、東名阪道と通して使えるようにするため、新たに連絡する高速道路も名阪国道に並行して開通しています。亀山ICでそのまま走れば高速道路の東名阪へ、降りれば1号線・25号線が重複している一般道に行くことができます。
 

●沿線フォトギャラリー  
1→起点となる梅田新道交差点は大阪キタの中心街に位置する 2→梅新の交差点の西北角にある大阪の「道路元票」。ここを起終点にする7路線が記されています 3→国道25号線は大阪市内は「御堂筋」と呼ばれる全車線南行一方通行の道路です
4→天王寺を超えてまた上下線が別離する箇所があります 5→このあたりは片側2車線(計4車線)ですが、道幅が狭く駐車車両も多いため渋滞がひどいです 6→大阪も柏原市ぐらいになると大和川沿いののどかな風景になりますが、それでも交通量は多し
7→大和川を遡る渓流沿いで奈良県に入ります。「渓流」といっても川は汚いですが… 8→ここで24号線に吸収されて重複区間になります(大和郡山市横田交差点) 9→天理市嘉幡交差点でまた25号線は別離して山の中に入ります
10→天理市内で169号線と重複する区間に最近変更されました 11→最近になって県道から国道25号線に昇格した部分です 12→天理バイパスが正規ルートとして変更されています
13~15→かつての国道25号線です(2005年撮影)。なぜ直進する方向に何も書いていないのかと思えば、「大型車通行禁止」の標識といきなりの狭路。さらに進むと2桁国道とは思えない地道がまっていました。現在は天理市道に降格になって指定を外れています
16・17→天理ダムの上を渡ります。右側はダムの上から登ってきた国道を見下ろしたものでいきなりのヘアピンコーナーで登っているのがわかります 18→名阪国道福住ICを過ぎるとまたこのような地道区間になりとても2桁国道とは思えない
19・20→名阪国道小倉IC附近では旧道が平行する場所があり、高速で走る車を横目で見ながら地道を走ります 21→部分的にはこのような拡幅工事もしています
22・23→奈良県と三重県の県境になる五月橋。最終的には淀川になる名張川を渡ります 24→伊賀市内は163号線と重複する区間があります
25→伊賀市を抜けるとしばらくは2車線道路が続いています 26→名阪国道の伊賀インターから先の区間(加太越え)が旧道では最悪の区間で舗装すら禿げています 27→JR関西線のガードなんて大型車は無理っぽい
28→2桁国道のくせに軒下酷道もあります 29→1号線と合流して非名阪部分は終了します 30→1号線を名古屋方面に走って25km走った四日市の手前で単独区間が1.6kmだけ存在します 
31→高架道路側を進みます。  32→ちゃんと国道標識もあります。 33→ここが終点の23号線との大里町交差点です。写真撮った時は珍しく雪が降っていました。