国道260号線                 

①快適さ→★★★★(全線にわたり交通量が少なく道路も整備が進んで快走ルートです)
②退屈度→★★★★★(海沿いで所々に狭路の旧道も残るので走っていてもおもしろい道です)
③整備度→★★★★(錦峠のバイパスと志摩半島のバイパス開通で狭路がほぼなくなりました)
④景色→★★★★★(志摩半島のリアス式海岸があちこちできれいに見えます)
⑤施設→★★★(集落は通りますがコンビニ・GSが少なめなので早めの対応が必要です)
⑥観光地→
★★★★(大王崎・英虞湾・五ヶ所湾など釣りや海水浴で楽しむ場所が多い)
総合評価点
85
正規区間 起点 三重県志摩市(賢島駅前) 終点 三重県紀北町(長島) 98.5km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 起点~三重県志摩市(賢島口)⇒国道167号線 ▲3.0km 94.1km
終点側 三重県紀北町(片上南)~終点⇒国道42号線 ▲1.4km
重複区間
単独キロ  
上位 なし 0.0km 94.1km
下位 なし 0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 三重県志摩市(御座港)~志摩市(浜島港)
 乗客用の定期船は運航されているが、フェリーはかなり以前に廃止
2.5km
本線に並行する
主なバイパス  
志摩バイパス 三重県志摩市(深谷大橋西)~(御座港) 8.8km
 2009年に全線開通した後も旧道が国道指定のまま残っています。  
錦峠道路 旧道区間が国道指定のまま残っていますが、土砂崩れのため通行止で復旧の見込みはなく廃道になる可能性が高いです。
経由地 三重県 志摩市,南伊勢町,大紀町,紀北町   
道の駅 なし
接続国道・高速道 【三重県志摩市】→国道167号線(鳥羽・伊勢方面)
【三重県紀北町】→国道42号線(松阪・伊勢・津方面/尾鷲・新宮方面)

●実走レポート(2010年7月 終点⇒起点への逆行) 

この国道は、志摩半島の南側の入り組んだ海岸線を巡る三重県で完結する路線で、一昔前は三重県酷道の代表的路線で、海上区間だけでなく現在の南伊勢町に不通区間もありました。今は、不通区間は解消され、漁港町をつなぐ峠道はトンネルによるバイパスが完成し、海岸線の狭路もほとんどなくなりつつあるので、「酷道」対象からは外しています。しかしながら、志摩半島の先端部は、狭路の旧道も国道のまま残っているし、錦峠の旧道も国道のまま残っています。ただ錦峠の区間は崩落している箇所があり、廃道になるようですが…。
また、浜島~御座にある海上区間は以前は短いフェリーで往来できましたが、人だけの輸送は今でも残っていますが、フェリーは廃止され、車はぐるっと迂回しないと行けないため、今回の走行も志摩市鵜方~御座は往復して対応しています。
紀北町紀伊長島から42号線と別れ、海沿いを走ると思いきや、錦の漁港町を過ぎるといきなり山の中を登る道になり、錦峠越えとなります。ここは、紀勢南島トンネルが開通したために、狭路の旧道は通る必要がなくなり、広い走りやすい道で超えることができます。所要時間も半分以下になっているのではないでしょうか?既に国道の指定を外れた旧道の棚橋隧道は、トンネルの幅がありえないぐらいに狭い、酷道ファンにとって有名な場所でした。
古和浦は狭く入り組んだ漁港町で、従来ならどのルートでもきつい峠越えで、陸続きの孤島みたいな、静かな町でしたが、260号線の道路改良でかなり変わってきました。さらに神前浦、贄浦、相賀浦と、入り組んだ湾の漁港町が続き、260号線はトンネルでほぼ直線的につなぐようにしています。この辺りの旅館や民宿は新鮮な海の幸を焼いて食べるような店も多く、伊勢エビや牡蠣などが特にお勧めです。五ヶ所湾がこれまでの小さな湾よりかなり入り組んでおり、260号線も北に大きく迂回するような感じでその湾の回りを走ります。途中で三重県道16号線と分岐するところは、終点の賢島へのショートカットルートとなっています。五ヶ所湾を回りきって海岸線を少し走ったところが、志摩市の旧浜島町で、ここで国道はとぎれます。
自家用車はフェリーがないため、志摩半島の先端は賢島から往復する必要があり、迂回して御座湾に行きました。フェリーがあった時は、15分~20分で渡れたようです。御座港からは半島の北側を走るバイパスができたため、軒下を走る旧道も国道としては残っているものの、快適に走れるようになりました。旧大王町の東にある大王崎灯台からは澄んでいれば富士山まで見ることができます。あとは海から離れた場所を走りながら167号線にぶつかって終点となります。


●沿線フォトギャラリー
1→片上南交差点から42号線と分岐して始まります。 2→錦港の港が見える場所です。 3→錦の漁港町を過ぎると峠越え区間になりますが、すごく走りやすい道になりました。
4→この紀勢南島トンネルで一気に南伊勢町に入ります。 5→旧道で国道指定が残っているルートは土砂崩落のため完全に通行止にしていました。 6→こちらは国道の指定を外れた紀勢南島トンネル部の旧道入口です。長さ12mということは普通の大型車ならOKかなっと思わされます。
7→ところがこの路肩のやばいやつを見ると長さなら8mでもムリっぽいし、幅のある普通車でも厳しいです。 8・9→その最たるものが棚橋トンネル(左:大紀町側 右:南伊勢町側)で、「何これ?」といいたくなるような幅です。高さ制限4.1mとか書いているけれど、幅の方が重要でしょといいたくなります。これがついこないだまで国道だったと思うとびっくりしました。
10→国道から外されたのは最近なので、ガードレールの国道標識は残っています。 11→旧道は廃道寸前なので土砂がこれだけ流出しても何もしていませんでした。 12→かつてはこの古和浦に入るルートが、どのルートからも大変でしたが現在は快適な道路になっています。
13→古和浦は静かな漁港町です。 14→南伊勢町:贄浦にはわずかながらこのような軒下酷道区間がありました。 15→バイパスもかなり着々と建設が進んでいるため現在は開通しているかもしれません。
(2012年の追調査ではできていました)
16→五ヶ所湾に入るところもきれいなシーサイドロードになっています。 17→南伊勢町:五ヶ所湾は割と大きめの町でした。 18→賢島・伊勢方面はこの県道16号線を走るのが普通です。
19→260号線は湾を大きく廻るルートになっています。 20・21→浜島に行く途中で少しではありますが、かつての260号線を感じさせるような狭い道が残っていました。
22→右側が旧道でそれをカットするように新しい道ができています。 23・24→浜島の手前の磯笛岬は夕日の百景に入っているようです。右側が夕日が沈む方向です。
25→逆に東側は太平洋が見えます。 26→浜島の防波堤に書いていた魚のイラストはすごくきれいでした。 27→ここが浜島港の端点です。
28・29→御座港はかつてフェリーが発着していたような桟橋や店が残っていました。 30→右側が旧道、左側が志摩バイパスになります。
31~33→さすが旧道はなかなかの酷道ぶりを発揮しています。民宿などが結構立ち並び、ちょっと立ち寄ってゆっくりしたいような雰囲気です。
34→片田の集落あたりはきれいな海水浴ができる砂浜になっています。 35→新道との合流点です。 36→こちらはバイパスルートです。入り組んだ湾を越えるような大きな橋もできています。
37→こちらの斜張橋も立派です。 38→旧大王町の辺りは歩道を広めにとっていて走りやすくなっていました。 39→これを右に入って少し行ったところが大王崎灯台です。
40→この辺りは写真のようなミニパーキングスペースが何カ所かありました。 41→このパールロード入口から志摩スペイン村に行くことができます。 42→終点の賢島口交差点です。五叉路になっています。