国道369号線                

①快適さ→★★★★★(山間を抜ける快適ロード)
②退屈度→★★★★(トリッキーな場所がなくなりいささか物足りなさを感じます)
③整備度→★★★★(拡幅工事がここ20年で飛躍的に進歩しました)
④景色→★★★★★(渓谷沿いのきれいな道で紅葉期は特におすすめ)
⑤施設→★★(コンビニはほとんどないし、GS・飲食店とも少ないので注意)
⑥観光地→★★★(柳生の里,奥香落谷,曽爾高原など)
 
総合評価点
79
正規区間 起点 奈良県奈良市(二条大路南一丁目)  終点 三重県松阪市(大黒田西) 120.8km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 なし 0.0km 77.8km
終点側 奈良県御杖村(御杖)~三重県松阪市(粥見赤滝)⇒国道368号線
三重県松阪市(粥見赤滝)~終点⇒国道166号線
▲43.0km
重複区間
単独キロ  
上位 なし 0.0km 77.8km
下位 なし 0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
榛原バイパス 奈良県宇陀市(榛原町福地~榛原檜牧)
 
国道165号線の重複区間を解消するショートカットバイパス
栂坂バイパス 奈良県宇陀市(室生区)
 
栂坂峠の狭路を改良するためにでき、旧道も国道のまま残っている
経由地 奈良県 奈良市,天理市,宇陀市,曽爾村,御杖村   
道の駅 (1)針T・R・S(奈良県奈良市)⇒国道25号線(名阪国道)と共用【奈良-9】
(2)伊勢本街道御杖(奈良県御杖村)⇒国道368号線と共用【奈良-12】
接続国道・高速道 【奈良県奈良市】→国道24号線(京都方面/橿原・和歌山方面) 国道169号線(桜井・五條・新宮方面)
            国道25号線(天理・大阪方面/伊賀・四日市方面)
【奈良県宇陀市】→国道165号線(名張・津方面/橿原・大阪方面) 国道370号線(吉野・五條方面)
【奈良県御杖村】→国道368号線(名張・伊賀方面/松阪・勢和方面)

●実走レポート(2010年11月) 

 この国道は奈良市から三重県松阪市までの路線になっていますが、奈良県御杖村から先の43.8㎞は若い番号の国道(368号線,166号線)と重複しているため、実質は奈良県内で完結します。しかし、奈良県東部の山間部を廻り込むルートなので、早く使うルートというよりドライブコース的な国道です。以前は酷道の代表格ともいえる道ですが、大半は改良して2車線になったので、普通の国道として走ることができます。
 起点は奈良市の二条大路南交差点から東に進みます。奈良公園までは4車線以上の広い道で、平城京の二条大路があった辺りです。奈良公園付近は幹線でありながら鹿も出没することもあります。県庁前で一旦京都方面に進んで、東に向かいます。ここから山間部に入りますが、名阪国道を越えて宇陀市に入るまで天理市を一部通りますが、ずっと奈良市になり平成合併後の奈良市の広さに圧倒されます。奈良市の柳生地区までは昔から2車線道路だったので走りやすい道でした。並行している旧柳生街道はハイキングコースとして有名です。柳生からは南に進路が変わりますが、ここから名阪国道:ICまで山あいの集落を通る狭路が続いていましたが、平成になって随時改良され、ほとんど2車線道路になっています。
 針IC附近には名阪国道と共用で、駐車場500台クラスの馬鹿でかい道の駅「針テラス」もできました。針から宇陀市榛原までは直線的な峠道になっています。以前は165号線と重複している区間がありましたが、渋滞緩和のバイパスができ、重複区間がなくなりました。榛原から先は以前は川沿いに続く酷道で、そのくせ行楽ドライバーが多くて離合に苦しめられていましたが、ここも最近になって道路改良が進み、特に栂坂峠の難所はトンネル3本で一気に通過できます。この難所を越えれば、奈良県の東端になる御杖村になり、368号線と合流して終点になります。


●沿線フォトギャラリー
1→24号線の二条大路南一丁目から奈良公園方面に向かうところから始まります。 2→昔の平城京でいう「二条大路」になりますが、地元では「大宮通」という人の方が多いです。 3→JRと交差している場所ですが、最近大規模な高架の改良工事があり、以前は下を走るJRの上を高架でまたぐ形でしたが、奈良駅の高架化に伴い逆になりました。
4→近鉄奈良駅前です。駅はちょうど道路下の地下にあります。 5→近鉄奈良駅を過ぎると奈良公園内に入りますが、このような広い道路でも鹿が横切ることがあります。 6→県庁東交差点で左にとりますが、右に行けば169号線で、直進が東大寺や春日大社の世界遺産です。
7→般若寺交差点で山間部の道路に入りますが、いつもこの右側にある方面標識は見落としやすい位置にあると感じています。 8→国道側より県道を強調させるこの標識は何なんだろう?道も県道があきらかに狭い。 9→柳生の交差点も道路改良されて広くなりました。
10→柳生からは南に進路を取りますが、ここも道路拡張が進んで走りやすくなりました。 11・12→この辺りが旧道のまま残っている唯一の箇所ともいえる場所です。この国道企画をやり始めた頃はこんな道が結構残っていました。
13→私にとって369号線の道のイメージはこんな感じだったんです。 14→奈良市水間地区は以前から少し道幅の広い場所でした。 15→茶畑が結構あちこちにあります。
16→水間地区~針地区までの区間は早くから道路改良が進んで直線区間になりました。 17→二桁酷道で名高い25号線(旧道)との交差点です。 18→道の駅「針テラス」は25号線(名阪国道)との共有なので、駐車スペース500台は日本最大規模です。
19→宇陀市への道は峠を下るようなカーブの連続です。 20→165号線に合流する前に広域農道の交差点があり、165号線や370号線へはこの農道を使うことでショートカットできます。 21→以前は右方向に走って、165号線で榛原の市街地を通りましたが、バイパスが開通して直進でそのまま曽爾・御杖方面へ行けるようになりました。
22→これが榛原市内を通らずに済んだ榛原トンネルです。165号線との重複区間もなくなりました。 23→曽爾村,御杖村とも奈良県の秘境です。未だ合併もなく単独で存在しています。 24→秋なのできれいに紅葉しているモミジもありました。
25・26→ここが369号線の難所であった栂坂峠越えを一気に改良した区間で、弁財天トンネル(923m:左写真),石楠花トンネル(430m:右写真),栂坂トンネル(1827m:右写真の奥に見えるトンネル)の3本で一気に越えることができます。 27→旧道の栂坂峠の曽爾村との境です。「伊勢本街道」の標識もありますが、かつては御伊勢詣りの本街道であったことを示しています。
28→直進すれば紅葉や屏風岩で有名な奥香落渓谷や、ススキで有名な曽爾高原があります。 29→秋なのでススキのきれいな場所も沿道にありました。 30→368号線との交差点で終点になるところに道の駅「伊勢本街道御杖」があります。