国道311号線                 

①快適さ→★★★★★(道路整備が進んでかなり走りやすくなりました)
②退屈度→★★★★(エキサイティングな区間が少なく少し物足りなさを感じます)
③整備度→★★★(和歌山県に狭路区間は残りますがまあ普通に走れます)
④景色→★★★★★(山・海・川の三拍子が揃っています)
⑤施設→★★(コンビニ・GSなどは若干少なめなので注意が必要)
⑥観光地→★★★★★(熊野古道,熊野本宮,川湯温泉,尾鷲~熊野間の漁港町など多数あり)
 
総合評価点
82
正規区間 起点 三重県尾鷲市(坂場) 終点 和歌山県上富田町(岩崎)  151.9km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 起点~三重県尾鷲市(南浦)⇒国道42号線 ▲3.5km 148.4km
終点側 なし 0.0km
重複区間
単独キロ  
上位 国道42号線⇒三重県熊野市(大泊~立石南) 4.6km
国道169号線⇒奈良県十津川村(竹筒)~和歌山県新宮市(宮井) 5.9km
国道168号線⇒和歌山県新宮市(宮井)~田辺市(本宮) 11.1km
▲21.6km 126.8km
下位 国道371号線⇒和歌山県田辺市(二川小学校~滝尻) 4.2km 0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
 特になし (道路改良後のバイパスは全て本線になり旧道は廃道または格下げ)  
経由地 三重県 尾鷲市,熊野市,御浜町   
奈良県 十津川村
和歌山県 新宮市,田辺市,上富田町
道の駅 (1)ふるさとセンター大塔(和歌山県田辺市)【和歌山-3】
(2)熊野古道中辺路(和歌山県田辺市)【和歌山-7】
接続国道・高速道 【三重県尾鷲市】→国道42号線(新宮・串本方面/松阪・伊勢方面)
【三重県熊野市】→国道42号線(新宮・串本方面/尾鷲・松阪方面)
【奈良県十津川村】→国道169号線(下北山・吉野方面)
【和歌山県新宮市】→国道168号線(新宮市街地方面)
【和歌山県田辺市】→国道168号線(五條・大和高田方面)
            →国道371号線(串本方面/龍神方面⇒但し国道は通行不能区間有り)
【和歌山県上富田町】→国道42号線(御坊・和歌山方面/串本・新宮方面)

●実走レポート(2010年7月 終点⇒起点への逆行) 
 この国道は、海岸沿いのワインディングと峠道のワインディングの両方が楽しめる国道で、2001年に残っていた通行不能区間がなくなり全通した国道です。私が以前に走ったときは、各所に狭路区間が多数残り、非常にヘビーな酷道でしたが、近年は本宮町にある温泉に観光バスが入りやすくするため、また世界遺産に指定され観光客も増えるために非常に整備された道に変わりました。
 田辺市の隣町になる上富田町からスタートし、田辺市本宮までの道は田辺~新宮を結ぶ最短連絡道の一部となっています。以前は逢坂峠の部分が非常に難所であったのですが、現在は新逢坂トンネル(延長1,402m)が開通して、あっというまに本宮に抜けることができます。168号線との交点の少し手前で湯の峰温泉・川湯温泉への分岐があり、2つの温泉の分岐附近が渡瀬温泉になります。
 本宮町から168号線・169号線との重複区間を走り、単独区間に入りますが、この瀞峡附近は以前とあまりかわらない狭路区間が未だ残っています。またこの地域は県境が3度変わり、一旦奈良県十津川村に入ったかと思えば、すぐに和歌山県新宮市(旧:熊野川町)の飛地区間に入り、北山川を越えて三重県熊野市に入るという場所です。三重県に入ると道路は広くなり、山の中腹を越えて熊野市の42号線に合流します。
 熊野市を42号線との重複区間で抜けると、また単独区間になり、今度は海岸沿いの道に変わります。新鹿・二木島などの釣りや海水浴で有名な場所を抜けると、「甫母」という漁港町を通りますが、この区間がびっくりするくらい非常に狭い!高波が来たら絶対道路は水没するという場所を通ります。311号線が最後に開通したのは、熊野市と尾鷲市をつなぐ1,500m級のトンネル(曽根トンネル,梶賀トンネル)ですが、最初は途中まで海岸沿いの細い道路を造っていたのを、路線変更して山の中を突っ切るルートに変更した経緯が道路地図を見てもわかります。最後の漁港町九鬼から尾鷲までは以前はえぐいくらいの酷道でしたが、八鬼山トンネル(延長2,364m)が開通し、楽勝で42号線に抜けることができるようになりました。

●沿線フォトギャラリー
1→42号線から分岐する岩崎交差点。南紀白浜もすぐの場所です。 2→168号線経由の新宮までの距離が当面の目標になっています。  3→快適な道路で、急なカーブ区間もトンネルになっています。
4→道の駅「ふるさとセンター大塔」です。
食事コーナーは結構広かったですが、平均単価@1,000はちょっときつい
5→平坦な道が続きます 6→世界遺産にも指定された熊野古道がすぐ近くにあるのでこのような名前がついています。
7→以前は狭い峠道でしたがこの逢坂トンネルが開通したことで大型車でも楽勝で本宮経由で新宮に行くことができます。 8→逢坂トンネルの本宮側すぐにある道の駅「熊野古道中辺路」ですが、あまりに小さくて見逃すところでした。 9→本宮への下り道もさほど変な道もなく走りやすいです。
10→渡瀬温泉のところで両方向とも311号線が分岐していますが、右がバイパス、左が旧道です。  11・12→旧道を少し進むと湯の峯温泉があります。公衆浴場もあります。
13→湯の峯温泉の源泉で、野菜や卵をゆでていました。 14→湯の峯温泉の有名なのが川縁にある定員二人の「つぼ湯」ですが、大雨で水没していました。  15→国道から少し離れますが、これが川湯温泉で冬場は1,000人が入れる「仙人風呂」を川をせき止めて作ります。 
16~18→2010年に行った時は増水で見事に水没していました。脱衣場も川に埋もれて、高台にあるトイレも孤立していました。晴れの日の15の写真と比較するとよくわかります。 
19→トンネルを抜けたところが168号線との分岐になり重複区間に入ります。(311号線は右へ) 20→重複区間の相手が168号線から169号線に変わります 21→後から付け足したことがバレバレの重複案内標識です
22→169号線ですが一旦奈良県に入ります。 23→ここで169号線と分岐して単独区間に入ります。 24→北山川が蛇行している「瀞峡」と呼ばれる場所で新宮に近いところから船で遊覧もしております
25→一旦新宮市(旧熊野川町)の飛地に入るため再度和歌山県になります。 26・27→北山川を渡れば三重県に入り、県境が複雑に入り組む場所を過ぎ、あとは三重県になります。
28→三重県に入ると田辺~本宮のようにきれいな道になっています。 29→この国道の随所に熊野古道の峠の案内標識があります。 30→海まで徐々に下る快走路になっています。
31→右側にあるような棚がカーブの随所にあり、凍結防止剤を入れるにしてはたくさんあるなと思ったら、全部無人販売用の棚でした。 32→再度42号線と合流して重複します。(案内はありませんが311号線は左です) 33→42号線が山越えになりますが311号線は海廻りになります
34→大型車通行不能予告を18kmも手前から警告しています。よっぽどひどいのでしょう。 35・36→最初は2車線の快走路が続き海辺の漁港を結んでいます。
37→18kmも進まんでも狭路は残っていました。ここでも大型車はきついです。 38・39→二木島トンネルはかなり以前からあったので素堀状態です。
40→二木島の漁港町は外側を巻くようにバイパスができました。 41・42→これが予告していた「甫母」という漁港町で、確かにこの狭さは中途半端じゃありません。昔はここで行き止まりの分断国道になっていました。
43・44→311号線が最後に全通した梶賀トンネルと曽根トンネルです。 45→賀田の漁港町を大きく廻って反対側まで行きます。
46→津波などが来たら完全に水没しそうな場所です。 47→最後の漁港町になる三木里は砂浜海岸になっています。 48→右は旧道の311号線で今は県道に格下げになっています。そうとうヘビーな道路です。
49・50→311号線の多くのトンネルで唯一2,000mを越えている八鬼山トンネルです。 51→再度42号線に合流して終点になります。