国道477号線                 

①快適さ→★★★★(京都府内は狭路区間が多く少し走りづらいかもしれません)
②退屈度→★★★★★(この道は変化があって飽きません)
③整備度→★★★(京都府内は泣きそうな酷道です)
④景色→★★★★(特に旧鈴鹿スカイラインの区間は抜群の景色です)
⑤施設→★★★★(要所要所には飲食,コンビニ,GSなどもあるのであまり困らないと思います)
⑥観光地→★★★★(るり渓,常照皇寺,琵琶湖大橋,ブルーメの丘,御在所岳,湯の山温泉など)
総合評価点
82
正規区間 起点 三重県四日市市(浜町) 終点 大阪府池田市(西本町) 220.1km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 起点~三重県四日市市(中部)⇒国道164号線 1.1km
三重県四日市市(中部~四日市橋南詰)⇒国道1号線 0.4km
三重県四日市市(四日市橋南詰~明治橋南詰)⇒国道365号線 0.3km
▲1.8km 212.0km
終点側 兵庫県川西市(一の鳥居)~終点⇒国道173号線 ▲6.3km
重複区間
単独キロ  
上位 国道367号線→滋賀県大津市(途中)~京都市左京区(大原小出石) 3.1km
国道9号線→京都府南丹市(八木~園部河原町) 7.9km
国道372号線→京都府南丹市(埴生1)~亀岡市(宮前) 4.2km
▲15.2km 196.8km
下位 なし 0.0km
未開通区間 なし   0.0km
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
西浦バイパス 三重県四日市市(高角町西~久保田橋南詰) 5.4km
 
川沿いの狭めの旧道に変わって4車線のバイパスを建設中で一部が開通
経由地 三重県 四日市市,菰野町   
滋賀県 甲賀市,日野町,東近江市,竜王町,湖南市,近江八幡市,野洲市,守山市,大津市
京都府 京都市,南丹市,亀岡市
大阪府 能勢町,豊能町
兵庫県 川西市
道の駅 (1)菰野(三重県菰野町)【三重-2】
(2)びわ湖大橋米プラザ(滋賀県大津市)【滋賀-5】
(3)ウッディ京北(京都市右京区)⇒国道162号線と共用【京都-13】
接続国道・高速道 【三重県四日市市】→国道1号線(名古屋・静岡方面/亀山・大津方面) 国道365号線(関ヶ原・福井方面)
             東名阪(四日市IC)
【三重県菰野町】→国道306号線(彦根方面/亀山方面)
【滋賀県日野町】→国道307号線(彦根方面/京田辺・枚方方面)
【滋賀県竜王町】→名神高速(竜王IC) 国道8号線(米原・福井方面/大津・京都方面)
【滋賀県大津市】→国道161号線(敦賀方面/大津市内方面) 国道367号線(高島・小浜方面)
【京都市】→国道367号線(京都市内方面) 国道162号線(小浜方面/京都市内方面)
【京都府南丹市】→国道9号線(亀岡・京都方面/福知山・鳥取方面) 国道372号線(篠山・姫路方面)
【京都府亀岡市】→国道372号線(京都市内方面)
【兵庫県川西市】→国道173号線(京丹波・綾部方面/池田方面)

●実走レポート(2012年6月 終点⇒起点への逆行) 
 国道のことに詳しい人なら有名な国道で、「近畿三大酷道」とも言われていますが、私的には近畿は1位:425号線,2位:308号線,3位:309号線で、4位の次点と思っています。ルートも近畿地区をぐるっと大回りして兵庫県の川西から大阪府・京都府・滋賀県を通り、三重県の四日市まで続く200km以上の国道です。3桁国道で5つの都道府県を走る道は皆無に近いです。元々県道や府道であった部分を、無理矢理1つの国道に昇格したから、ルートも変な場所がたくさんあり、必要以上に遠回りしているような場所もあります。
 173号線の一の鳥居交差点からいきなり「悪天候時通行規制区間」で山の中のワインディングロードが始まりますが、妙見口の住宅街を通り、372号線にぶつかるまではほんとうに快適に走ることができます。「どこが近畿三大酷道やねん?」と思わせるくらいきれいに整備されています。372号線と9号線の重複区間を走り、南丹市八木町から単独区間になりますが、ここからは今は貴重な酷道区間です。道は狭い・勾配やカーブがきつい・ガードレールはないなど、ドライブ初心者は決して立ち入るべからずといわんばかりのコースです。夜にタクシーの営業で行くこともある場所ですが、鹿などよく出没するくらいです。花脊峠から百井峠に入る切り返さないと曲がれないV字型の分岐(=百井別れ交差点)は、この国道を知っている人なら有名な場所です。私はこの区間に慣れているから、あまりびびることなく走っていますが、夜間はそれでも怖いです。また、百井峠越えの道は落石などもほとんど放置状態で、冬は除雪なんかしないし、たまに京都市内で乗ってきた御客様が「大原の百井まで」といわれるのは嫌なんですわ。
 367号線と合流してから滋賀県に入り、途中トンネルを抜けて単独区間に入ると、道はまた良くなります。現在も有料道路になっている1400mの琵琶湖大橋は1964年に開通しているのですが、40年以上経ってもまだ無料化できていません。2009年に東行き車線の一部に一定速度で走ると「琵琶湖就航の歌」が聞こえるメロディロードができました。橋を越えて守山市~竜王町~日野町まで右に曲がったり左に曲がったりして、わざと遠回りしてトレースがややこしくなっている感じがあります。ナビがないと迷う確率が非常に高いです。
 日野町から三重県菰野町の湯の山温泉までは、以前は「鈴鹿スカイライン」という有料道路でしたが、現在は一般国道として無料開放されているので道路の快適さ・退屈度・景観のどれをとっても「A」クラスです。四日市に向けての道は淡々とした2車線道で、東名阪のインターもある理由で朝夕は渋滞も発生します。365号線と合流して477号線は終了です。

●沿線フォトギャラリー
1→起点となる一の鳥居交差点ですが、何の神社の一の鳥居かはわかりません。 2→すぐに大阪府に入ります。 3→光風台・ときわ台という名称の住宅街を抜けます。
4→この辺りではまだ亀岡・園部方面としか表記されていません。まあ、この道路から滋賀県方面に行くような人はないんでしょう。 5・6→一旦兵庫県川西市に戻り、すぐに大阪府に入りますが、大阪府は能勢町に変わっています。
7→能勢町も田んぼや畑の中を走ります。 8→やがて京都府に入ります。そんなにきつい峠道ではありません。 9→京都府に入ってからも走りやすい道が続いています。
10→亀岡市の宮前交差点で372号線に合流し、篠山方面に行きます。 11→重複区間でも477号線の表記はあります。 12→南丹市園部町の埴生1丁目交差点で372号線から分岐し単独区間になります。
13→「新世紀第二トンネル」とたいそうな名前ですが、2001年に開通したからそうついたような気がします。 14→園部町の中心部になる園部河原町交差点で9号線と合流します。 15→9号線でも477号線の表記はあります。一桁国道は400番台の重複区間は無視することが多いですが、ここはきちんとしています。
16→八木交差点でまた単独区間になります。 17→いきなり商店街の中を抜ける軒下酷道があります。 18→保津川を越える橋は立派なトラス橋になっています。
19・20→八木町からしばらくは快走路が続いていましたが、いよいよ狭路区間が始まります。 21→まだこの辺りの狭路はそれほど厳しいこともなくすいすいと走ることができます。
22→こんな山の中で「京都市右京区」と言われてもイメージがわきません。右方向に行くと嵯峨嵐山に行く県道です。 23→県道50号線との重複区間は快適な道になります。 24→ここからは大型車が通行禁止という標識があるだけに相当ヘビーな区間が予想されます。
25→さすがにこの狭さでは離合がかなり厳しいです。夜間に通ったときは鹿も出没してかなり怖かったです。 26→道の駅「ウッディー京北」のある場所で162号線と交差します。この辺りが旧:京北町の中心部ですが、現在は京都市右京区の一部になっています。 27→行き先が大原と鞍馬になっていますが、道がヘビーなので普通のドライブの感覚で行くと大変な目に遭います。
28→京北の桜と紅葉で有名な常照皇寺はこの橋を渡ったところにあります。 29→1.5車線くらいの道が続きますが、枝垂れ桜がきれいな場所です。 30→花脊大布施交差点で右折し、ここから花脊峠・百井峠の難所区間にはいります。
31~36→夏と冬に同じ場所で撮影した写真を集めてみました。(上段が夏で下段が冬です)冬は30cm以上の積雪の時で、当然ながら冬タイヤでないと走ることができません。一番右側の写真は民家の木があるのとないのとではかなり見え方が違います。
37→ここが花脊峠で標高は761mもあります。車内の温度表示で外気温が15℃くらいでした。 38→ここから鞍馬に抜ける道が急なヘアピンカーブが10ヶ所ぐらいあります。(但し477号線は途中で分岐) 39→このわき水は以前から知っていてよく水をくみに来たこともありました。
40~42→ここが有名な百井別れの分岐です。手前の標識の部分で夏・冬の写真があったので比べてください。実際の交差点は右写真のようになっていて、鋭角+急坂なので今回のように行く行き方は1回では曲がることができません。百井から来て花脊方向には1回で行けます。
43→百井峠は標高741mと花脊峠と標高はあまり変わらないのですが、林道のような急坂です。冬は閉鎖とはなりませんが、実質的には除雪をするわけでもないのでムリでしょう。 44→この場所が百井峠です。 45→下りは18%ぐらいの急坂です。上りよりはマシですが厳しいです。
46→小出石に抜ける途中からは道が広くなって367号線に合流します。小浜方向に行きます。 47→367号線も国道表示は並列になっています。 48→重複区間上で滋賀県に入ります。
49→途中交差点で367号線と別れて単独区間になります。 50・51→左は161号線バイパスの湖西道路真野ICで、右側が従来道の琵琶湖大橋交差点です。従来道は高島方向が国道161号線の指定から外れて県道になっています。
52~54→琵琶湖大橋を渡る手前で道の駅「びわ湖大橋米プラザ」があります。施設は大きな建物です。右の写真のように変わった国道標識がありました。
55→長さ1400mの琵琶湖大橋はこれだけ長大橋ができた現在でも全国24番目になっています。現在は4車線で東行き追い越し車線がメロディロードとなっています。 56→守山から野洲に抜ける道は道幅はそれほど狭くありませんが、右や左に曲がる箇所が多くややこしいです。 57→野洲川を越える橋です。
58→カードレールがないと夜は走りにくいですね。スピードを出しすぎると田んぼに転落します。 59・60→野洲から竜王に抜ける道には道路改良前の狭い道が残っている場所があります。
61→竜王町の西横関交差点で8号線と交差します。 62→名神:竜王ICが接続しています。高速道路に入る車でかなり渋滞していました。 63→名神を過ぎても結構渋滞していました。恐らく大工場がたくさんあってその通勤ラッシュではないかと思います。
64→この辺りの行き先は「近江八幡」になっています。 65→突如として現れた狭路。なぜここだけ残っているのか不思議です。 66→国道側が一旦停止の信号のない三叉路になっている場所もありました。
67→日野町の松尾北交差点で307号線と交差します。 68→ここで初めて終点の四日市までの距離が表示されています。 69→竜王での渋滞が嘘のようにがら空き状態です。この辺は工場も民家もないからでしょう。
70・71→少しばかり峠道になっており、平子峠まで登って甲賀市(旧:土山町)に入ります。 72→野洲川ダムのところから鈴鹿スカイラインが始まります。冬期は閉鎖になる区間です。
73→有料道路であった名残の料金所跡です。 74→ひたすら急な上りを登って県境まであと3kmぐらいのところです。こうして見るとかなり登った気がします。 75→標高で814mもある武平峠です。この高さなら冬期閉鎖は当然でしょう。
76→峠を越えると5つ目の都道府県になる三重県です。 77・78→三重県側のてっぺんには展望台もあり、伊勢湾まで良く見渡すことができます。あの平地までこれから下るわけなので、滋賀県側よりもっと急な坂道が続いています。
79→7割方下りきった場所で湯の山温泉との分岐があります。 80→さらに下ります。平地がだいぶ低くなりました。 81→近鉄湯の山線と並行して走ります。
82・83→道の駅「菰野」は規模はかなり小さめですが、三重県の登録は2番目なのでかなり古い施設です。 85→東名阪道:四日市ICとも接続しています。
86→並行してバイパスがあるため、従来道の本線は交通量が少なめです。 87→最後のほうに一方通行がありました。 88→近鉄ガード下の工事の関係で橋が取り壊されているため、国道1号線の交差点まで通行止めになり、ここが終点扱いになっています。