国道422号線               

①快適さ→★★(大津~名張までは快適路線だが、後半の分断区間は狭くて走りにくい)
②退屈度→★★★★(分断区間が全通すれば★★★★★だが惜しい)
③整備度→★★★(分断区間をつなぐ計画・見込みはなし)
④景色→★★★(山道が多いがあまりおもしろくない)
⑤施設→★★(信楽,伊賀上野の市街地以外は皆無に近い)
⑥観光地→★★★★(石山寺,信楽の郷,伊賀上野,香肌渓が主なところ)
 
総合評価点
59
正規区間 起点 滋賀県大津市(松原国道口) 終点 三重県紀北町(東長島) 154.7km
実質区間
(端末重複区間)  
起点側 なし 0.0km 154.7km
終点側 なし 0.0km
重複区間
単独キロ  
上位 国道307号線⇒滋賀県甲賀市(信楽町石倉橋)~(立石橋) 7.8km
国道163号線⇒三重県伊賀市(小田町)~(上野西大手町) 0.9km
国道25号線⇒三重県伊賀市(上野西大手町)~(八幡) 1.2km
国道165号線⇒三重県伊賀市(阿保)~名張市(蔵持町原出) 7.2km
国道368号線⇒三重県名張市(蔵持町原出)~津市(美杉町上多気) 23.9km
国道166号線⇒三重県松阪市(作滝)~(富永) 9.6km
▲50.6km 104.1km
下位 なし 0.0km
未開通区間 津市美杉町木地屋~松阪市飯高町荒滝不動
 ⇒国道368号線から166号線に大廻りに迂回する必要がある
 
0.0km
大台町野又谷~紀北町紀伊長島区下河内
 ⇒県道53号線,県道603号線,国道42号線に大廻りに迂回する必要がある
海上区間 なし   0.0km
本線に並行する
主なバイパス  
 特になし   
経由地 滋賀県 大津市,甲賀市   
三重県 伊賀市,名張市,津市,松阪市,大台町,紀北町
道の駅 (1)あやま(三重県伊賀市)⇒阿山町丸柱交差点を東へ県道674号線/49号線を6km進んだところ【三重-14】
(2)美杉(三重県津市)⇒国道368号線と共用【三重-10】
接続国道・高速道 【滋賀県大津市】→国道1号線(四日市・名古屋方面/京都・大阪方面) 京滋バイパス(石山IC)
【滋賀県甲賀市】→国道307号線(京田辺・枚方方面/彦根方面)
【三重県伊賀市】→国道163号線(津方面/木津・大阪方面) 国道25号線(亀山方面/天理・大阪方面)
            国道368号線(名張方面) 国道165号線(津方面/橿原・大阪方面)
【三重県津市】→国道368号線(松阪・勢和方面)
【三重県松阪市】→国道166号線(松阪方面/桜井・羽曳野方面)
【三重県紀北町】→国道42号線(尾鷲・新宮方面/松阪・津方面)

●実走レポート(2003年10月/2010年8月) 
 この国道は滋賀県から三重県に縦断するようになっていますが、元々県道であった区間を1982年に大津~伊賀(旧青山町)を国道に昇格させ、さらに1993年に紀伊長島まで延伸指定しました。従来の国道(368号線・165号線など)との重複区間が多く、未だ分断されている区間も2区間残っており、整備の目処もたっていません。私から言わせれば若干強引すぎる国道昇格のルート設定ではないでしょうか?
 1982年に指定した区間と1993年に追加指定した区間の間に30km以上の重複区間があるため、2部構成にてコメントします。

(1)大津市~伊賀市(旧青山町)
 国道への指定当時は以前は、ほぼ全線が1.5車線道路でしたが、こちらは整備が進んでいます。起点の大津市内からは瀬田川沿いに唐橋や石山寺の横を通り、宇治川ライン(県道3号線)の手前でその支流の信楽川沿いに緩い上りの田舎道になります。307号線までのルートが大津~信楽の最短区間になるので、拡張工事はほぼ完了して走りやすくなりました。お茶で有名な朝宮~信楽を307号線との重複区間で抜けると、信楽町の中心部から伊賀上野に向けて峠道になります。特に最後の桜峠(標高320m)を越えて、旧阿山町から旧上野市への山道(三田坂)は、県道で迂回できる広い道があるために、未だに非常にヘビーな酷道で、大型車は完全通行不能です。上野では163号線・368号線・25号線と複雑にからんで、単独区間になる上野から青山までは伊賀鉄道(旧:近鉄伊賀線)に平行する生活道路です。

(2)津市美杉町~紀北町紀伊長島
 368号線から分岐して単独区間になりますが、分岐から約5kmで分断区間の端点になります。分断区間は徒歩では通じる道がありますが約2時間はかかります。松阪市飯高町の166号線側からは約3kmのところで行き止まりになっています。
 旧飯高町から旧宮川村までは湯谷峠(標高370m)を越えますが、かなりヘビーな山道になっています。旧宮川村に下りると国道42号線から分岐した県道と合流し、しばらくは宮川沿いに走ります。途中に崩落危険性のため八知山トンネルが1998年から通行止め迂回となっていましたが、実際に見に行ったら本当にボロボロの状態であれは通れないと思いました。もう十年くらい放ったままという感じで、復旧させる予定もない情報は聞いています。迂回路がそれなりにしっかりした道なので国道にしてしまえば良いのですが、それをしないのは特別な理由があるのでしょう。宮川村の途中から2番目の不通区間に入り、宮川村からは約6kmで、紀伊長島町からは約10kmで行き止まりになります。宮川村側は通行可能な最後の方は民家もないので荒れ放題の道になっています。また紀伊長島町側は集落の途中で終わっており、どの方向に続くのかがよくわかりません。この2区間は大きく迂回しなくても、大杉谷から県道で海山町に抜けて迂回することができますが、結構ヘビーな峠道なのでご注意ください。
 

●沿線フォトギャラリー
A:大津~伊賀区間  
1→湖岸道路側から見た1号線からの分岐になる松原国道口交差点です。直接は立体交差になっているのでまわりこむようになっています。 2→方向表示は「甲賀」と「宇治」になっています。「甲賀」は恐らく信楽のことでしょう。 3→しばらくは琵琶湖から流れる瀬田川に沿った道になります。右手の山は石山寺になります
4→瀬田川沿いに京滋BPの石山IC(=宇治・大阪方面のみの入口)があります。(名神高速のICも近くにあります) 5→左側に見えるのが南郷洗堰でここで琵琶湖全体の水位をコントロールしています。 6→南郷を過ぎれば瀬田川は渓谷になり、立木観音のあるあたりは山と山に挟まれた場所です。
7・8→宇治川ラインに入る鹿跳橋で左折して瀬田川を離れます。橋を渡ればどちらも307号線に続く分岐があり、右側が宇治田原(京都府)で左側が信楽(滋賀県)です。国道は左に取ります。 9→甲賀を通って伊賀に行くはずなのに距離が同じのも不思議です。
10→大津から信楽の道で唯一狭路が残っている場所です 11→2004年10月に開通した852mの富川トンネルでこの国道では最も長いトンネルです 12→右斜め方向にある狭い道が旧422号線でほとんど廃道になっています。
13→307号線の分岐で422号線は左に行きますが重複表示は全くありません。 14→8km走ったところで次の単独区間に入ります。 15→信楽地区は至るところに陶器屋があり、全国的に有名な狸の置物があります。
16→信楽からの道も広くて走りやすくなっています。 17→三重県との県境になる桜峠です 18→「ロングボディー車通行不可」という予告がこの先の酷道ぶりを予測させてくれます。
19→この軒下酷道ぶりは確かに大型車にとっては厳しいでしょう。 20→山の中に入っても狭路が続きます。 21→一瞬だけ広くなった道がありますが、すぐに狭くなります。
22・23→三田坂の下り道が一番走りにくい酷道です。そりゃ大型車なんかムリです。 24→伊賀上野駅の近くですが、何も標識がなく、ナビでもなければ右方向が422号線になっているのはわかりにくい場所です。
25→JR伊賀上野駅の前を通りますが、非電化,普通電車以外はなしの超ローカル路線です。 26→上野市内はほぼ直線的な広い道でかなり先まで見通すことができます。 27→伊賀市の小田西交差点で163号線と合流して重複区間になります。三重県は重複標識になっています。
28→163号線と分岐し、続いて25号線と合流する西大手交差点です。 29→さらに八幡交差点で25号線,368号線と分岐して単独区間になります。368号線はここが起点になりますが、後に再度合流して長く重複する国道です。 30→伊賀上野の町の入口にある忍者の歓送迎ゲートです。
31→名阪国道(国道25号線)の上野東ICとクロスします。 32→ここで第一区間の終点になる青山町までの距離表示が出てきました。 33→近鉄から第三セクターに移管した伊賀鉄道と並行します。
34→木津川も24号線沿いに比べるとずいぶんローカルな雰囲気です。 35→伊賀鉄道の電車がたまたま通りましたが、塗色が地味すぎ…。 36→165号線と合流する阿保(あお)交差点で165号線と合流します。ここには重複標識がありますが、ここから先は422号線の標識は全く誘導がありません。
B:津市美杉町~紀伊長島区間
37→国道368号線を走るといきなりの分岐標識に遭遇しますが分断区間を示す「通行不能」を明記しています。 38→丹生俣の集落を過ぎると急に荒れてきます。 39→ここで車が入れる限界ラインですので引き返します。
40→廻り込んで166号線から入っても同じように通行不能の標識がありました。 41→地図では右側の道が国道みたいで車が入れそうにない観じです。 42→湯谷峠の道は険しい峠道で酷道ぶりを発揮しています。
43・44→この交差点は右鋭角に曲がりますが、鋭角すぎて1回では曲がることができません。 45→「崩落の危険」という言葉に興味があり直進もできるので行けるところまで行ってみようと進みました。
46→車を停めて現場を見にいけばこの通りでもう10年くらい放置した状態です。じゃあ別の道を国道にすればいいのになぜ何もしない? 47・48→大杉谷から2つめの行き止まりへの分岐です。数㎞で行き止まりになりますが、何とも遠慮した標識です。
49→車ではやばいので自転車に乗り換えて先に進みましたが柵があったので引き返します 50→紀伊長島側の端点はまだ先に道路が続いていますが、ガードレールにある表示がここで国道から町道に変わったので、ここで引き返しました。 51→赤羽川に沿って走る道です。
 
52→ここにも通行不能の標識はありました。 53→国道42号線の東長島交差点が終点になり大津からは迂回路も含め200km近く走ったと思います。