日本という国は何でも、トップ100を決めたがる性格があるようで、有名なものでは「日本百名山」というものはありますが、道路地図を見たらいろんなベスト100が掲載されていることに気付きませんか？私が愛用している道路地図でも百名山以外に「日本の滝100選」「桜の名所100選」「白砂青松100選」「日本の渚100選」「名水百選」「新街路樹百景」などがあり、もう1つ「日本の道100選」というものがあります。
せっかくいろんな方向から道を研究させていただいているので、この道の100選についても調べたのがこのページです。

（９−１）国土交通省が指定した「日本の道100選」
道路地図に掲載されているものは、国土交通省が指定した道路のことを言います。現地に行けばどこかに共通の「顕彰プレート」あるようです。またどこかで見たら写真撮ってきます。
これは8月10日が道の日と決めた1986年に、国土交通省（当時は建設省）がそれを記念して、日本の特色ある優れた道路を100ヶ所選んだものが今日でも紹介されています。正確には2年にわたって決められ、1986年には歴史性と親愛性をテーマに、翌1987年には美観性と機動性をテーマに各都道府県が3つずつ候補を出して、最終的に残った104ヶ所が認定されています。という流れからいくと候補になった時点では47×3ヶ所×2年＝282ヶ所あったということですね。
ということで選ばれた104ヶ所が下記の表になるわけです。実走済みの★マークで赤色のものは各国道のサイトがあるので、そちらも参考にしてくださいまし。

しかし、私の私見も入るかもしれませんが、この選定はある程度各都道府県にバランスを持たせたようにして、半ば強引な設定もあるのではないかと思います。現にこのリストを見て、全部制覇したいと思ったでしょうか？
そこでWebサイトで「百名道」というのを調べてみたら、これだ！、というものがありました。それを次の節で説明します。

（９−２）須藤英一さん著の「日本百名道」
タイトルにご紹介した須藤さんは本業は写真家みたいです。その須藤さんが日本の素晴らしい風景の写真を撮影するために全国津々浦々に取材に出かけた際に、その道中の道そのものにも絵になるような風景がたくさんあることに気付き、道をテーマにした百名道をまとめた本を出版されたようです。もちろん写真家の方が執筆されているわけなので、データだけでなく写真がメインの本になっているわけですが、さすがです。全国あちこちを走ってきた私から見ても、100全てとは言いませんが80以上は是非走ってみたい、あるいは走って良かったと思える道ばかりで、選定基準が須藤さんの独断でありながら間違っていないと思いました。選考基準は山沿い・海沿い・桜・紅葉などありますがほとんどが景観重視です。
現にWebでもこの本を参考にして、全国百名道制覇を紹介したような個人サイトもたくさんあり、私が思っている気持ちは間違っていないと思います。これはこのサイトでも紹介させていただきたいと思いました。
須藤さんは百名道がらみで3冊出版されています。最初は2003年に発行された「日本百名道」、次に2005年に発行された「絶景を走る新版日本百名道」、そして2013年に発行された「新・日本百名道」です。3冊ともちょうど100ヶ所選ばれていて、微妙に選定に変化があります。2冊目には惜しくも百に漏れた番外編24ヶ所（この中には本四連絡道路3つもあり）も紹介されています。
この百名道に選ばれたリストが下記の表で3冊分を併せると130ヶ所あります。該当する本のエントリー番号も記載していますが、2003年に紹介した3つの場所は災害で長期通行止めになったりマイカーが通年規制に入ったので自力では行くことができません。
推奨区間については須藤さんが推薦する景観地の区間で、「片道**km」の距離で記載しているのは片方が端部のため必ず同じ道を往復する必要のある場所です。「日本の道百選」と同じように国道のページで紹介しているものは実走済の赤★マークで参照してください。まあ私のサイトよりこの本買った方が全然写真がきれいです。