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日本のコンビニを様々な面から研究し、コンビニを使う人・コンビニを経営している人へのアドバイスです

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雑誌・書籍について(その1)

コンビニで雑誌・書籍・コミックなどは、普通店ならだいたい入口に面した窓側にありますよね。

どの店でも結構売上に結構影響しているアイテムの1つですし、だいたい立ち読みをしているお客様もどこでも見かけます。
置いている種類の多い少ないはありますが、駅構内・高速PA・病院内の特殊な店舗もあるので、雑誌類がない店といえばローソンストア100ぐらいでしょうか?

私も調査の仕事で行っても、目にとまったものがあれば、ついつい仕事を忘れて立ち読みをしてしまっています。

お客様のモラル的な要素の方が多いですが、最近のコンビニ店は雑誌は意外ときれいに整理されている店が大半です。
雑然として見るからに散らかっている店はほとんど皆無でした。昔は汚い店もあったのですが…。

整理状況を確認する以外でも、平置き雑誌の置き方とか成人用雑誌の区分なども見ていましたが、それもできていない店は少ないです。
むしろ、店独自の工夫がこらされていて、これは他の店に参考にして欲しいというのはいろいろあったので、それは「その2」で紹介したいと思います。

店によっては、破損して欲しくない理由から、テープや紐・ゴムで立ち読みをできないように保護している(成人用雑誌をテープで保護しているのは別の理由)店もありますが、私がお客様視点で言わせてもらうなら、買おうと思ってない雑誌・書籍は、中身を少し見ておもしろそうだから買うという心理があるので、多少のロスリスクは覚悟してでも、中身は見ることができる店の方が、売れているような気がします。表紙だけで買おうと思う人はそんなにないと思います。
書店は扱っている量も多いので、中身を見ることができるように、1~2冊だけ保護していないような工夫をしている店もあります。

雑誌に関して1つだけ各コンビニに注文したいことがあります。
「本日発売」というPOPがあるのを見たことがあると思いますが、本当にそれがきちんと該当する雑誌に置かれているかどうか疑問に感じる店が非常に多いです。私も主要な雑誌の発売曜日は予備知識として知ってますが、合ってないのです。
それなら、最初から置かない方がいいと思います。ローソンはほとんどこのPOPを廃止している感じです。

あと最後に1つだけ変な店があったので、写真付きで紹介します。
2500店舗行って1つだけ見つけたのですが、成人用雑誌は通路の一番奥になる場所に目立たないような置き方をしてますよね。
なのに写真の店は、普通誌で挟み込んでど真ん中に置く並べ方になっています。
明確に仕切られているのでダメとはいいませんが、なぜなんでしょう?そんなにエロ本売りたい?

エロ本の位置

商品の袋分け

コンビニの接客評価で、「袋分け」というのを見ていました。

私も知らなかったのですが、暖かい商品と冷たい商品の両方を購入した場合は、スタッフさんが袋に入れる時にお客様に別々にするかを確認するのがマニュアルらしいです。特定ブランドのコンビニだけでなく全てのコンビニで聞かれたことがあるので、この袋分けルールはスタンダードみたいです。

スーパーマーケットなどは、基本的に袋に入れるのはセルフサービスなので、そんなことを聞かれることはないし、最近のスーパーは袋さえ有料で、言わないと何もくれないような場所もあります。だから店員さんがレジを打って袋に入れてくれるだけでも、十分ありがたい対応なのに、暖かいものと冷たいものの組み合わせなら袋を分けてくれるのは、コンビニならではのサービスではないかと思います。

この袋分けについて、いろいろ教えてもらった話ですが、
「暖かいものと冷たいものを別々にしましょうか?」
と確認するのが正しい対応のようで、以下のような対応はお客様は不満には思わないと思いますが、マニュアル的には間違った対応のようです。
1.店員の判断で確認もせずに勝手に2つの袋に分けた。(商品が多くて1つの袋に入らない場合は除く)
2.例えば冷たいものが缶ジュースやペットボトルで「飲み物はテープで良いですか?」と聞いた。
3.「暖かいものと冷たいものは一緒でよろしいですか?」と聞いた。
もちろんですが、確認もせずに一緒の袋に入れるのは、言うまでもありません。

最初は、何で3はダメなんだろうと思いました。
結構こういう聞き方するスタッフさんも現実には多いです。
私なりに考えた結果、聞き方まで確立されている理由は、2や3のような聞き方は、結果的にレジ袋を削減でき、店側にとって助かるので、それを誘導するような聞き方でなく、お客様視点でより親切な袋を分けることを誘導する聞き方で対応するために、このような流れになったのかなと考えています。

では実際にどの程度の実施率と思いますか?
これは調査したデータを調べないと、正確な数値はでませんが、感覚的にはマニュアル通りの実施ができているのは、5割未満です。3の聞き方も結構あるので、1/3ぐらいかもしれません。でも聞き方が逆になっているから接客評価のレベルを落としたことはありません。
さすがに何も聞かずに一緒の袋に入れるのは、接客対応としてNGなので、それは評価に考慮していますが、その対応は10%未満です。
意外だったのは、ベテランスタッフ(店長さんも含む)の方が、何も聞かずに勝手に分ける人が多かったところです。クレームにはなりませんが、お客様の方から「一緒の袋でいいよ」と言われて一緒にするような対応を見ました。私自身も仕事でやっている時は、何も言わずにやっている動作を見るだけですが、2つの袋に分けられるのはじゃまだし、どうせすぐ捨てるレジ袋ももったいないと思うので、一緒でいいと思っている人です。
店としてもレジ袋は削減した方が、経費も助かるし、環境にもやさしいので、面倒くさがらずに確認はした方がいいと思います。
お客様によってはすぐに食べたり飲んだりするから、袋いらないという人もいます。

これは、私がやっていたタクシー業務でも、この袋分けと同じかなと思う対応として、道順の確認があるんです。
行き先を言われた時に、自分はプロドライバーなのでどのルートで行けばいいか整理されているのですが、何も聞かずに自分勝手に行くのは当然NG、「○○通りから行きますがよろしいですか?」と聞くのは自分が行きたいルートを誘導する聞き方であまり良くない、正しくは「お客様のご指定のルート(道順)はありますか?」です。

袋分けでもう1つこれはおかしいと思うことがありました。
暖かいフライヤー商品と冷たいペットボトルで買った時に、ドリンクをレジ袋に入れて、フライヤー商品は紙袋に入れてむき出しで渡されましたが、これは「やるなら逆ちゃうの?」と思いました。

まあ、一度意識して袋分けの対応方法を見たら、結構スタッフさんの個性があっておもしろいですよ。

入荷商品の棚上げ

1つ前のテーマで紹介した商品の品揃えに関係する話です。

いろいろな店を訪問する中で、偶然納品のタイミングで訪問することもありました。
結構、店によってその対応に差が出てますね。

特に、コメントしたいのは、もう棚がスカスカになっている状態の店です。
普通なら、売れる機会を増やすために、すぐにスタッフさんが、入荷の処理をして、棚に並べていくべきなのですが、レジの対応に追われていて、なかなかコンテナから棚上げしていない店があることです。
もちろん、お客様を待たせるのは申し訳ないので、行列ができてきたら応援対応することは全く正しい対応と思いますが、ある程度役割分担をして、1人は商品を並べる作業優先で、レジ対応はできるだけもう1人の人が頑張るような流れも必要な場面があると思います。
レジ2台で3人のスタッフが居るなら、なおのこと1人はこの作業に専念すべきです。

お粗末な事例としては、棚がスカスカのくせに、納品した商品はコンテナに置いたままで、レジ内で談笑しているような店もありました。いくらお客様が少ない時でもそれはよくないと思います。

店長さん・リーダーさんもそういう場面はよく見て適切な指導・改善をよろしくお願いします。

商品の品揃え

各コンビニにとって、商品の品揃えは、非常に重要な部分です。

特に売れ筋といわれる商品で、バックヤードにあまりストックができないものとして、
 おにぎり・弁当(麺類や寿司も含む)・惣菜・サラダ・パン・デザート
があります。

私の調査の仕事でも上記アイテムがどれだけ欠品していないかは、チェックの対象に入っていました。

店によっては自前で調理できる厨房のある店もありますが、基本的には1日に3~4回来る配送トラックが頼みの綱になります。
この仕入数が店長・オーナーのさじ加減の見せ所で、少なくすると欠品するし、多すぎると販売期限になって廃棄ロスが出ます。

いつも同じ数量を入れればいいのではなく、曜日・季節によっての調整や、周辺のイベント開催、ひいては天候なども加味して、最大限売れるようにしなければなりません。
中には想定外に売れるようなことがあって、せっかく売れる機会を逃してしまうことがあると思います。
欠品棚
写真のようなどの棚もスカスカであれば、店に買い物に来たお客様はどう思うでしょうか?
予定外に大量に買ったお客様がいて、たまたまこうなってしまったなら、それは次の納品があるまで待つしかありませんが、同じ店で度々こういうような風景に出くわすと、お客様は「この店はいつ来ても商品がない」という印象を持たせ、近くに競合店があればそちらにお客様が流れてしまう結果になります。

私も至近距離にある2店舗で、片方は売れ筋商品がびっしりそろえていましたが、もう片方はスカスカになっており、当然ですが店内に居るお客様の数も歴然とした差が出ていました。

こうなっていると、少々の改善では、なかなかお客様の流れを変えるのは難しいです。
いくらスタッフさんの接客が丁寧でも、買いたいものがスカスカでないのは、その店の存続にかかわる致命傷になります。
このやりくりを上手にできるのは、本部の人もその場所のことを知っていないので、その場所に常駐してその場所のことをわかっている店長さんではないかと思います。

コンビニ珍百景(その6)

今回のコンビニ珍百景は、ファミリーマートの特殊な形態の店舗の紹介です。

以前に紹介した「ファミマ!!」みたいにブランドそのものは変わっていないので、表記は「ファミリーマート」になっていますが、普通の店舗とは全然違うので、このシリーズで取り上げました。

大阪地下鉄駅
この写真は、大阪地下鉄の駅構内にある店舗です。
「エキファミ」という愛称があります。
元々は大阪地下鉄駅の構内(場所によっては改札内やホーム)にある駅売店でした。
それが、順次ファミリーマートのブランドに変わって、ファミリーマートの1店舗として営業しています。
駅売店からの移管なので、店舗面積も非常に狭く、扱っている商品はパン・菓子・おにぎり・ドリンク・日用小物・タバコ・新聞雑誌など限られたものしかありません。弁当やサラダ・デザートもありますが、ケースの大きさから2~3品で売り切れになります。
でもファミリーマートの1店舗なので、パンやおにぎりは普通のお店で見るものと同じものがあるし、こんな店でもポイントカード(=ファミリーマートはTカード)は使うことができます。

ファミリーマートはこのような駅売店を買い取るような店をここ数年の間に増やしています。
大阪地下鉄駅を例に取り上げましたが、首都圏の私鉄(東武・相鉄など),名鉄,近鉄などでも駅売店がファミリーマートに変わっている店が増えています。名鉄の駅などでは普通店並みの広い店舗で対応しているところ(=名古屋駅ホーム店など)もあれば、大阪地下鉄のようにホーム内で駅売店(=岐阜駅ホーム店)のようになっている店もありました。
このような鉄道会社とのタイアップは競合店が基本的にないので、賢い店舗拡大方法と思いました。

少し余談ですが、大阪地下鉄駅の「エキファミ」は基本的に全て店が地上にないので、商品の納品作業は大変そうです。
たまたま行った店でも駅通路で、コンテナに入った商品を広げてスタッフさんが検品している光景を見ました。