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日本のコンビニを様々な面から研究し、コンビニを使う人・コンビニを経営している人へのアドバイスです

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コンビニ珍百景(その13)

今回のコンビニ珍百景は私のお膝元の京都市上京区のお店です。

FM薬ヒグチ西陣北

写真は「ファミリーマート薬ヒグチ西陣北店」です。
タクシーで仕事をしている時から知っていましたが、元々この場所は「薬ヒグチ」のドラッグストアチェーンだったのです。お店が老朽化して改装休業していて、リニューアルオープンしたらファミリーマートとのコラボ店になっていました。他のローソンやセブンイレブンでこのような店があるのかどうかは知りませんが、Webで調べたらファミリーマートはヒグチ薬局とのコラボ店が東京と京都に4~5店舗あります。

京都は他に1店舗知っていますが、この店はコラボ店の1号店です。
通りの看板も普通なら「酒」「たばこ」と書いているところに「くすり」と書いていました。
店内に入ってみたら、薬コーナーが目につくので、コンビニに入った感覚になれないのですが、奥に進むと普通のファミリーマートで扱う商品があり、そこに居るとコンビニなんです。
だいたいドラッグユタカとかスギ薬局チェーンも最近は食材もたくさん売っててスーパーみたいになっているので、コンビニとのコラボもありなんでしょう。

おもしろかったのは、コンビニでは売れ筋定番のたばこはないんですよね。酒も看板にないということはなかったかもしれません。
やっぱりくすりを売る店で体に害にになるものは、道義的に売れないのでしょうか?
病院内店舗も酒・タバコは基本的に売っていないので、同じ感覚ではないかと思います。

価格カードについて(その2)

価格カードの続きの話です。
コンビニには普通のカードよりもっと注意しなければならないものがあるんです。
これは大手コンビニチェーンはもちろんですが、最初に挙げた12社全部でやっていると思います。

それは、期間限定の値引きまたはボーナスポイント付与のキャンペーン用の価格カードです。

ここまで言えば、コンビニをよく利用する人,お店の関係者ならわかりますよね。

長くて1ヶ月くらい、短いものなら1週間ぐらいでしょうか?
ある指定された商品を購入すれば、通常価格より値引きで買えるもの、または通常価格で販売しているけれど値引き分ぐらいに相当するポイントが付与されるものです。

これらは各商品の価格カードの場所に、キャンペーン用の価格カードをつけています。

では、対象商品にもなっているのにつけ忘れていたら?あるいは対象期間が終わっているのに外し忘れたら?どうなります?
お客様がレジに持っていって「ピッ」とスキャンしたら値段が違いますよね。
ポイント関係ならレシートに付与されていると思ってみたら、通常のお買い物ポイントしか印刷されないですよね。
お客様が気づいたらどうなるでしょうか?
だいたいはトラブルになりやすい苦情になります。
まだつけ忘れは百歩譲ってもいいでしょう。お客様が損をすることはないですから。
でもはずし忘れは必ずお客様が損をします。

私の調査した結果ではこのはずし忘れが非常に多いのです。
どの店も対象となるアイテムはかなり多いです。大手コンビニのローソン・ファミリーマート・サークルKサンクスは私の知る限りでは火曜日の0:00が変わり目になることが多く、セブンイレブンは月の変わり目にアイテムが変わり目になることが多いです。
もちろん価格カードには対象期間が明記されていますが、どちらかといえば小さい字で書いているので、お客様視点で見れば、「安くなるからどうせならこれを買おう」という人も多いわけです。それでお客様が「値段が違う!」と言った時に「期間が書いてますから…」では済まないですよね。外し忘れた店側に100%の非があるわけです。

私は意地悪ですから、調査の時にそういうのを見かけたら、値段が高くなければわざとハズし忘れの商品を買うんです。
もちろん、会計時にレシートを見て「棚に書いている値段が違う」と知ってて文句を言うわけです。
その時のスタッフさんの対応は当然ですが評価します。大概は誤って、値引き分を自腹かどうか知らないけれど返してくれますね。
でも突っぱねるようなことがあれば、その場ではごねませんが、接客評価は当然ですが落として報告します。

お店の関係者に言いたいのは、その場の対応も重要ですが、ハズし忘れが最初からなければ、こんなクレームの種をまかなくてもいいわけです。
だから、火曜日の調査はおもしろいです。同じブランドでも店によって徹底度が全然違いますから。
私が思うには、コンビニは基本24時間営業ですので、当然月曜日の夜勤のスタッフさんが間違いなく価格カードの付け替え作業をしなくてはいけないんです。それをスタッフさんが総出でやっている店は漏れがでるんですよ。お店のリーダー・店長クラスの方が終わった頃をみはからって店内を見まわってはずし忘れ・つけ忘れがないかを確認していればいいだけと思います。私みたいなド素人が10分店内を見るだけで見つけられるのですから、その店のスタッフが見つけられないわけないと思っています。

特に調味料・日用品・缶詰などあまり売れない商品に見つかることが多いので注意してください。
飲み物は対象が300MLなのに500MLの商品につけ間違えているような事例もよく見かけます。
レジ横のフライヤー商品・中華まんのような誰でも目立つもので外し忘れているのは、はっきり言って恥です。

少し長めになりましたが、一番トラブルになりやすい案件なので詳細にお話ししました。

価格カードについて(その1)

今回のテーマに選んだのは、「価格カード」です。
最近はスーパーなど他の小売店でも同じですが、レジでの処理はバーコードなので、昔みたいに商品の1つ1つに値札のタグをつける必要がなくなっていますが、買う人にそれがいくらで売っているかを周知させるために棚に価格の表示をするのは当たり前です。

コンビニというのは、少量他品種で、店舗面積の割には扱っている商品アイテム数が非常に多く、また各メーカーの新商品をテスト販売することも多いため、入れ替わりが激しいのが実情です。
そういう背景から、スタッフさんが価格カードも間違いなく入れ替えする作業が日常茶飯事のように行われています。

私がやってきた調査の中で、価格カードの入れ忘れ・入れ間違いがないかを見ることは、重要な内容の1つと考えています。
理由は、間違っていることで、会計時にトラブルが起こりやすく、当然ですが全面的に店側に非がある案件だからです。
商品の乱れや掃除の不徹底は、多少のレベルなら指摘内容として報告はしても、評価点数を下げることまではしない事も結構ありましたが、価格カードに関するミスは、サンプリング調査ではありますが1つでも発覚すれば、厳しく評価ランクを下げていました。

では実際に見てどのくらいの割合で、商品と価格カードの不一致・入れ忘れがあったか予想できるでしょうか?
(さらに…)

コンビニ珍百景(その12)

コンビニ珍百景に入れるような店を発見したので早速アップしました。
今回はローソンのファザード色違いです。

L箱根新宮城野

写真は「ローソン箱根新宮城野店」で神奈川県箱根町にある店です。東京に用事があって行った帰りに見つけました。
京都にもローソンの色違いはあるのですが、景観を整えるために白色のファザードになっている店があります。(これはまた後日公開予定)
この店は私が初めて見た茶色でした。ファミリーマート・セブンイレブンには通常色でない茶色ファザードがこの近くの静岡県下田市にあるのは、以前の珍百景でご紹介しましたが、ローソンにもあったのは驚きでした。伊豆箱根地区は何か特殊な事情があるのでしょうか?
実はさらに走った「ローソン箱根金時山入口店」も同じ茶色でした。もしかしたら箱根地区のローソンはみな茶色?とも思ったのですが、塔の下にあるローソンは普通の青色だったので、たまたまかもしれません。

店内はそれほど変わった様子もなく、箱根の土産物みたいなものも扱っていなかったのですが、初めて見た色だけに新鮮な感じでした。
またこういう感じの店があれば紹介します。

灰皿について

コンビニの店先でゴミ箱と一緒に並んでいるのが灰皿です。

タバコを吸う人自体が減ってきましたが、駐車場に吸い殻を散乱させてもらっても困るし、ましてやゴミ箱に完全に火の消えていない吸い殻を捨てられるのも非常に危ないです。だから、普通の店なら灰皿を設置して喫煙者がモラルを守っていただくようにしています。

最近はきちんとした灰皿を置いてくれているところがほとんどで、灰皿の掃除具合も調査内容には入っていましたが、ゴミ箱と違ってこれがNGとなる店舗はかなり少なかったような気がします。

灰皿が元から設置されていない店もいろいろあります。
商業ビルなどの施設内店舗・病院内店舗・駅構内店舗・高速SA店舗は、その敷地内そのものが禁煙なので、なくて当たり前です。
しかし、以下の2つに関しては本来は灰皿がないはずなのに、灰皿(またはその代わりになるバケツみたいなもの)が設置されているというお粗末な店がありました。

1.各自治体で路上喫煙禁止区域にあるにもかかわらず灰皿がある店舗
 自治体が喫煙指定場所としてしているのであれば別ですが、そうでもないのに灰皿を設置しているため、喫煙者が群がっているような店舗がありました。何のために指定区域にしたのか本末転倒です。

2.GS併設店なのに灰皿がある店舗
 消防法によりガソリンスタンド敷地内は禁煙区域です。店内に喫煙コーナーを作ってそこでタバコを吸わせるなら、ガソリンスタンドの休憩室でやってることと同じなので問題ないと思いますが、店先で灰皿を置いているのは論外でしょう。先日起きた福知山の花火大会での大事故を教訓に見直していただきたいと思います。

コンビニにおける接客総評(その3)

接客のまとめの最終回です。

私が調査に行った東京都にある店でトイレを借りた時に、スタッフの募集のポスターを見ました。
その店舗はオーナーが複数店舗を運営していて、近隣の同じブランドの10店舗ぐらいを持っていることが、内容でわかりました。

確かに競合店が乱立する中で、フランチャイズ1店舗での高収益というのは、なかなかあげにくい状況であることは、私もわかっていますが、1店舗での成功を皮切りに複数の店舗を持って、トータルで収益を上げていくことは策として間違っていないと思います。

たまたま、私の調査対象がその同じ系列店で3店舗もあったので、意識して比較して見ました。
結果から言うと、接客レベルにかなりの差が出ていました。挨拶、やるべき対応の動作などに温度差があります。
1つの店は店長自身が応対していましたが、かなり頼りなさそうな店長でした。

複数の店を持つことの難しさは、各店舗に充てる店長さんを有能で頑張っていただける人を確保できるかにかかっているのではないかと思います。販売する商品の選定などは売場面積が同じなら、同じように配備できますが、接客レベルは個々で差が出てくるところでしょう。

オーナーさん自身も10店舗となると、全てに目を届かせるのは大変と思いますが、各店の店長や本部のSV(スーパーバイザー)に丸投げしている状態なら、苦戦している店から亀裂が生じます。あてがっている店長さんにもできる・できないの差が出るとは思うので、弱いところには現場にも入りながらてこ入れをして、全体がバランスよく成長できるよう頑張っていただきたいと思いました。

弁当について(その2)

コンビニの弁当で種類が豊富なことはその1でお話しましたが、最近はさらに進化したものが店頭に並んでいます。

1つめは「手作り弁当」です。
厨房などが設備された店にあるのですが、デイリーヤマザキ・九州限定のエブリワン・ココストアは割と早くから置いていたみたいだし、最近はミニストップ・ローソンなどの全国大手店でも見られる機会が増えてきました。弁当だけでなくおにぎりも手作りで置いている店も多いです。
店内で調理したご飯・おかずを弁当にして売ることで、配送センターより持ってきた弁当より、ご飯類がおいしいという買う側のメリットはあります。手間ひまがかかっている分、少し値段が高めになっていますが、どの店も従来の弁当と大差がないような価格設定になっています。
それと店側の最大のメリットは、大量に作るのは難しいですが、次の配送センターからの入荷を待たなくても、量が減ってきたら追加投入できる小回りはききます。お昼ご飯を買いにきたお客様のニーズには応えやすいので、売れる機会を逃すこともないし、不必要に作ってムダな廃棄ロスも減らすことができます。
ただ、ある程度調理に関する衛生的な資格というか、訓練も必要なので、フライヤー商品のような誰でもできる気軽さはありませんが、いいアイデアと思いました。

2つめは「チルド弁当」です。
従来の弁当は、常温の棚に並べて販売していますが、この弁当は5℃~10℃くらいの低温の棚(=麺類と同じ棚)に並べて販売しています。ぱっと見た感じでは普通の弁当と変わらないのですが、ふたに「このままでは食べられません。必ず電子レンジで温めて食べてください」と書いているものです。
これは、コンビニサイドでムダな廃棄ロスを低減し、賞味期間を延ばすために開発された商品で、今は大手コンビニでは出そろっているものの、ファミリーマートが早くに手がけたものらしいです。
チルドにするとご飯がパサパサになってまずくなってしまうという問題点がありましたが、それは商品開発部門が工夫されて、今は普通の弁当と変わらない味があると思います。また、常温販売では扱いにくかった生野菜や半熟玉子のような食材もおかずとして販売できるという効果もあります。

コンビニ弁当派の人は、こういう新しい商品との食べ比べもしてみてはいかがでしょうか?

コンビニ珍百景(その11)

いろいろな変わったコンビニを紹介するコーナーで早くも写真付きの店はネタ切れになってきました。
100店舗なんとか見つけていきたいと思いますが、それはまた街を巡りながらこまめに写真を集めていきたいです。
今回は写真は残せませんでしたが、印象の残っているお店を紹介します。

場所は静岡県袋井市で、「デイリーヤマザキ袋井国本店」です。
確か1号線の袋井バイパスの側道にあった店だと思います。

普通デイリーヤマザキのお店は、母体が山崎パンということもあり、手作りのパンを製造できる厨房を持っている店が多くありますが、この店に入ってびっくりしたのは、コンビニ部分よりイートインの食べる場所の方が面積が広かったんです。
元々は食堂で、後でコンビニ機能が付加されたのかもしれません。

中央部に、フライヤー商品も含むお総菜がたくさん盛っています。
それをバイキングみたいにして食べ放題でその場で食べることもできるし、量り売り・個数売りで自宅に持って帰って食べることもできます。だから、隅っこでごはんや味噌汁を提供するコーナーもあります。
食堂としての機能と、コンビニとしての機能の両方を兼ね備えた、今風に言うと「ハイブリッド店舗」です。

2500店舗も見てこんなタイプの店はここしか知りません。

詳細はコチラ(店名検索で探してください) http://www.e-map.ne.jp/pc/index.htm?cid=dyemap

ゴミ箱(その2)

その1でゴミ箱の整理状況についてお話しましたが、その2ではレアケースではありながら「何だ、これは?」という事例を集めてみました。写真は4つあります。

汚いゴミ箱
最初の写真は、ゴミ箱が汚れすぎていて、見た目の印象が悪い例です。
調査後の報告で「ゴミ箱が汚い」と指摘して、たまたま期間を置いて同じこの店に行くことになりましたが、その時はこのゴミ箱は洗ったのか取り替えたのかはわかりませんが、きれいなゴミ箱になっていました。
写真はありませんが、昔のコンビニのゴミ箱はスチール製のものを扱っている店舗があって、外に置くものなので錆び付いてボロボロになっているものも見かけたことがあります。あれも樹脂製の新タイプのものに取り替えた方がいいでしょう。
(さらに…)

コンビニにおける接客総評(その2)

コンビニは全国に5万店を超える店があり、その5%になる2500店舗を見てきましたが、接客レベルを決める要素は、店長・副店長クラスの資質が重要になってくるのではないかと思います。

そういう方が、現実の忙しさとか本部からの圧力、また来店した顧客のクレームや要望を真摯に受け止めて、一番の落としどころを考え続けている店であれば、たまたま訪問した私から見ても、その工夫や苦労は伝わってくるような店が多くありました。

逆に、店長自身の接客が「いまいち…」と受け止められた店は、そこに働く従業員も見よう見まねで同じようにやっていくので、レベルが上がっていかない、さらには客離れになり、近くにある競合店との集客競争にも負けて、最終的には閉店を余儀なくされるという負のスパイラルになるのではないかと思います。

どこの場所でも後から出した方の店は、同じ品揃えでも不利な状況は見たらわかります。
早くからある方の店はこんなに買い物客がいるのに、その10分後に行った競合店の新店舗は、接客もいいし、整理や掃除もきちんとされているのに、お客様は自分を入れて数人しかいないというような場面もありました。

そこで、あきらめて接客レベルを落としたりしたら負けです。
従業員もヒマさに不満をあげる声もあるかもしれませんが、自分がこうありたいと思った状態をあきらめずに実施していくことで、お客様の方から来てくれると私は思います。
同じ競合店同士の比較を2回やった場所がありました。1回目の時は新店舗の方がレベルが高いにもかかわらず集客状況を見ると、従来あった方の店が認知度が高いからお客様が集まっていたわけですが、それから時期を置いて2回目に行くとほぼ同じぐらいの集客状況に変わっています。新店舗の方は接客レベルが変わりなく維持してくれていました。従来店があぐらをかいた状態で改善されていなければ、次に行ったら逆転しているかもしれません。

そういう状況を見ている限り、店長クラスの取り組み姿勢が、今のコンビニ競争で生き残る重要な要素ではないかと思いました。