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日本のコンビニを様々な面から研究し、コンビニを使う人・コンビニを経営している人へのアドバイスです

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コンビニにおける接客総評(その3)

接客のまとめの最終回です。

私が調査に行った東京都にある店でトイレを借りた時に、スタッフの募集のポスターを見ました。
その店舗はオーナーが複数店舗を運営していて、近隣の同じブランドの10店舗ぐらいを持っていることが、内容でわかりました。

確かに競合店が乱立する中で、フランチャイズ1店舗での高収益というのは、なかなかあげにくい状況であることは、私もわかっていますが、1店舗での成功を皮切りに複数の店舗を持って、トータルで収益を上げていくことは策として間違っていないと思います。

たまたま、私の調査対象がその同じ系列店で3店舗もあったので、意識して比較して見ました。
結果から言うと、接客レベルにかなりの差が出ていました。挨拶、やるべき対応の動作などに温度差があります。
1つの店は店長自身が応対していましたが、かなり頼りなさそうな店長でした。

複数の店を持つことの難しさは、各店舗に充てる店長さんを有能で頑張っていただける人を確保できるかにかかっているのではないかと思います。販売する商品の選定などは売場面積が同じなら、同じように配備できますが、接客レベルは個々で差が出てくるところでしょう。

オーナーさん自身も10店舗となると、全てに目を届かせるのは大変と思いますが、各店の店長や本部のSV(スーパーバイザー)に丸投げしている状態なら、苦戦している店から亀裂が生じます。あてがっている店長さんにもできる・できないの差が出るとは思うので、弱いところには現場にも入りながらてこ入れをして、全体がバランスよく成長できるよう頑張っていただきたいと思いました。

弁当について(その2)

コンビニの弁当で種類が豊富なことはその1でお話しましたが、最近はさらに進化したものが店頭に並んでいます。

1つめは「手作り弁当」です。
厨房などが設備された店にあるのですが、デイリーヤマザキ・九州限定のエブリワン・ココストアは割と早くから置いていたみたいだし、最近はミニストップ・ローソンなどの全国大手店でも見られる機会が増えてきました。弁当だけでなくおにぎりも手作りで置いている店も多いです。
店内で調理したご飯・おかずを弁当にして売ることで、配送センターより持ってきた弁当より、ご飯類がおいしいという買う側のメリットはあります。手間ひまがかかっている分、少し値段が高めになっていますが、どの店も従来の弁当と大差がないような価格設定になっています。
それと店側の最大のメリットは、大量に作るのは難しいですが、次の配送センターからの入荷を待たなくても、量が減ってきたら追加投入できる小回りはききます。お昼ご飯を買いにきたお客様のニーズには応えやすいので、売れる機会を逃すこともないし、不必要に作ってムダな廃棄ロスも減らすことができます。
ただ、ある程度調理に関する衛生的な資格というか、訓練も必要なので、フライヤー商品のような誰でもできる気軽さはありませんが、いいアイデアと思いました。

2つめは「チルド弁当」です。
従来の弁当は、常温の棚に並べて販売していますが、この弁当は5℃~10℃くらいの低温の棚(=麺類と同じ棚)に並べて販売しています。ぱっと見た感じでは普通の弁当と変わらないのですが、ふたに「このままでは食べられません。必ず電子レンジで温めて食べてください」と書いているものです。
これは、コンビニサイドでムダな廃棄ロスを低減し、賞味期間を延ばすために開発された商品で、今は大手コンビニでは出そろっているものの、ファミリーマートが早くに手がけたものらしいです。
チルドにするとご飯がパサパサになってまずくなってしまうという問題点がありましたが、それは商品開発部門が工夫されて、今は普通の弁当と変わらない味があると思います。また、常温販売では扱いにくかった生野菜や半熟玉子のような食材もおかずとして販売できるという効果もあります。

コンビニ弁当派の人は、こういう新しい商品との食べ比べもしてみてはいかがでしょうか?

コンビニ珍百景(その11)

いろいろな変わったコンビニを紹介するコーナーで早くも写真付きの店はネタ切れになってきました。
100店舗なんとか見つけていきたいと思いますが、それはまた街を巡りながらこまめに写真を集めていきたいです。
今回は写真は残せませんでしたが、印象の残っているお店を紹介します。

場所は静岡県袋井市で、「デイリーヤマザキ袋井国本店」です。
確か1号線の袋井バイパスの側道にあった店だと思います。

普通デイリーヤマザキのお店は、母体が山崎パンということもあり、手作りのパンを製造できる厨房を持っている店が多くありますが、この店に入ってびっくりしたのは、コンビニ部分よりイートインの食べる場所の方が面積が広かったんです。
元々は食堂で、後でコンビニ機能が付加されたのかもしれません。

中央部に、フライヤー商品も含むお総菜がたくさん盛っています。
それをバイキングみたいにして食べ放題でその場で食べることもできるし、量り売り・個数売りで自宅に持って帰って食べることもできます。だから、隅っこでごはんや味噌汁を提供するコーナーもあります。
食堂としての機能と、コンビニとしての機能の両方を兼ね備えた、今風に言うと「ハイブリッド店舗」です。

2500店舗も見てこんなタイプの店はここしか知りません。

詳細はコチラ(店名検索で探してください) http://www.e-map.ne.jp/pc/index.htm?cid=dyemap

ゴミ箱(その2)

その1でゴミ箱の整理状況についてお話しましたが、その2ではレアケースではありながら「何だ、これは?」という事例を集めてみました。写真は4つあります。

汚いゴミ箱
最初の写真は、ゴミ箱が汚れすぎていて、見た目の印象が悪い例です。
調査後の報告で「ゴミ箱が汚い」と指摘して、たまたま期間を置いて同じこの店に行くことになりましたが、その時はこのゴミ箱は洗ったのか取り替えたのかはわかりませんが、きれいなゴミ箱になっていました。
写真はありませんが、昔のコンビニのゴミ箱はスチール製のものを扱っている店舗があって、外に置くものなので錆び付いてボロボロになっているものも見かけたことがあります。あれも樹脂製の新タイプのものに取り替えた方がいいでしょう。
(さらに…)

コンビニにおける接客総評(その2)

コンビニは全国に5万店を超える店があり、その5%になる2500店舗を見てきましたが、接客レベルを決める要素は、店長・副店長クラスの資質が重要になってくるのではないかと思います。

そういう方が、現実の忙しさとか本部からの圧力、また来店した顧客のクレームや要望を真摯に受け止めて、一番の落としどころを考え続けている店であれば、たまたま訪問した私から見ても、その工夫や苦労は伝わってくるような店が多くありました。

逆に、店長自身の接客が「いまいち…」と受け止められた店は、そこに働く従業員も見よう見まねで同じようにやっていくので、レベルが上がっていかない、さらには客離れになり、近くにある競合店との集客競争にも負けて、最終的には閉店を余儀なくされるという負のスパイラルになるのではないかと思います。

どこの場所でも後から出した方の店は、同じ品揃えでも不利な状況は見たらわかります。
早くからある方の店はこんなに買い物客がいるのに、その10分後に行った競合店の新店舗は、接客もいいし、整理や掃除もきちんとされているのに、お客様は自分を入れて数人しかいないというような場面もありました。

そこで、あきらめて接客レベルを落としたりしたら負けです。
従業員もヒマさに不満をあげる声もあるかもしれませんが、自分がこうありたいと思った状態をあきらめずに実施していくことで、お客様の方から来てくれると私は思います。
同じ競合店同士の比較を2回やった場所がありました。1回目の時は新店舗の方がレベルが高いにもかかわらず集客状況を見ると、従来あった方の店が認知度が高いからお客様が集まっていたわけですが、それから時期を置いて2回目に行くとほぼ同じぐらいの集客状況に変わっています。新店舗の方は接客レベルが変わりなく維持してくれていました。従来店があぐらをかいた状態で改善されていなければ、次に行ったら逆転しているかもしれません。

そういう状況を見ている限り、店長クラスの取り組み姿勢が、今のコンビニ競争で生き残る重要な要素ではないかと思いました。